芦原先生を悼む〜作家を目指す子の母として | 水面に浮かぶ水銀の月

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下級役人から見た、教育現場の内実や子ども達との日々を、愛を込めて発信しています。

亡くなられた芦原妃名子先生の


『 砂時計 』は、昼ドラ ( 2007年 )

にもなっていて私も観ていました。



あのドラマも途中、オリジナル

のキャラクターが登場してきて


何だかキャンディキャンディ

思わせる展開になっていたけど


全体的には、作品のイメージを

損なっていなかった気がするし


何より、主人公の杏の中高生時代を

演じた小林涼子さんが可愛かった〜



キュンキュンさせる飛び出すハート という点で

昼ドラとしては成功だったのでは?


と、視聴者的には感じたけど


原作者としては、あの頃も

どうご覧になっていたのか…





原作クラッシャーピリピリ として有名

らしい、件の脚本家の方の作品も


『 恋ノチカラ 』は

好きだったんだよな。

( 原作は読んでない )



ドラマの方は、深津絵里さんが

可愛すぎたので ラブ その功績が

大きかったのかも?だけど。キューン





ただこの脚本家の方、映画の

『 プリンセス・トヨトミ 』

 ( 原作 / 万城目学さん ) の


脚本も担当なさっていたそうですが。



ああいったものは、脚本よりも先に

キャスティングありきなのですかね?



ネタバレになるので

詳しくは伏せますが


原作をご存知の方なら

わかると思いますけど


あれは、キャスティングを

見ただけでもう、ダメです。



最後のオチが台無しだもの。



話の根幹が変わっちゃうし

原作を知らない人が観たら


尚更、意味がわからないと思う。



初めにキャスティングありきで


これで展開してくれ!

という話だったのなら


脚本家の方も、苦労した

ことでしょうけれどもね。





台湾ドラマの『 悪との距離 』

を観た時、日本は何もかもで

負けている、と感じました。



脚本は勿論、俳優さんも素晴らしくて



心を病んだ役を演じられた

リン · ジェーシーさんなど


本物 の患者さん連れて

 きちゃって、大丈夫?!」


なんて思わず心配して

しまったくらいだし ニコニコ



https://www.cinemart.co.jp/article/news/20211118005067.html 



とにかく重いテーマで、毎回、

涙なくは観られませんでしたが


良質な作品を創ろうとする真摯

な姿勢と、レベルの高さに比べ


近年の、日本作品の幼稚さが

あまりに情けなくなりました。



オリジナルが創れなくても、せめて

安易な換骨奪胎はやめて頂きたい。



目くらまし?で終わらせないで




芦原先生は『 砂時計 』の中で


母親を自死で亡くした、

まだ子どもだった


 ❛ お母さんに 頑張ろう

 って言っちゃった 、❜ 


と、後悔するセリフを

言わせているんですね。



可愛らしい絵柄で繊細な

心理描写をした方ですが


人が吐く言葉への厳しさが、作品

の随所に見られたように思います。




嘆き、というよりも、もっと強い

抗議の遺志であったのでしょうか…




いずれであっても非ずとも


日本がまたひとつ喪った

無二の存在は還りません。