The Quintet by Jets & Sharks plus Tony, Maria and Anita. "Various Tonights."
さてこの作品がなぜクインテット(五重奏曲)と呼ばれるのかというと、トニーとマリアでこの有名なTonight の主題のメロディラインを歌い、ベルナルドの恋人アニタが、それに第二主題を挟み込みます。そしてリズミックで勇ましいジェット団、シャーク団のコーラスがそれを支えます。
シャークス ジェッツ
つまり、名曲Tonightをハーモニーを重視し、完璧な五重奏曲にバーンスタインは仕上げてしまったのです。伝統的なオペラにも造詣が深い彼ですからね。おかげでこのシーンは、体育館のダンスと並んで最も印象的なシーンの一つになりました。
ジェッツ、シャークスが全員で”Oh, they began it!” と叫んでいます。お互いお前らが仕掛けてきたんだ!ということなんでしょう。これらに支えられてトニーとマリアのデユエットが、まことに光輝いていますよね。マリアが歌う歌詞もいいですよ。
Today, the minites seem like hours. The hours go so slowly, still the sky is light.
Oh moon grow bright, And make this endress day endress night.
(今日は、1分がまるで1時間に感じてしまうわ。なんて時間の進みがゆっくりなんでしょう。
まだ、空は明かるいまんま!月よ!速く成長してよ。<growは、glowを暗示しているようです。>そして、終わりのない昼間を終わりのない夜に変えて!)
このシーンを経て、ジェッツとシャークスの決闘が、いよいよハイウエイ下で繰り広げられて行くのです。