ポール タファネル : アンダンテパストラーレとスケルザンド

 

これは、ポールタファネル作曲、”アンダンテパストラーレとスケルザンド”という曲で、本格的にフルーティストを目指す者は、避けては通れない曲です、フルートの国際コンクールでもよく課題曲になるのですよ。演奏者は、作曲者であるタファネルでパリ音楽院出身のフルートの大天才と呼ばれていました、この演奏を聴かれてジェームス ゴールウエイの演奏だと言われたらほとんどの人が信じてしまうでしょう。1840年生まれのフランス人ですが、わが国でいえば江戸時代ですよ。多分徳川慶喜公と同い年くらいじゃないんですか。金属製の現代フルートを発明したのはドイツ人ですが、それを使って演奏したのはパリ音楽院の人たち、つまりポールタファネルとその仲間の人たちなのです。それが、1970年ころまで世界のフルート界の中心として君臨してきました。日本のフルート界もその分家のようなものです。

 

タファネルは現代フルート奏法の創始者、徳川家康公のような存在です。秀忠公は、タファネルの一番弟子、フィリップ ゴーベール、江戸幕府を発展させた家光公は、ゴーベールの一番弟子マルセル モイーズ、そして八代暴れん坊将軍吉宗公は、オーレル ニコレと言ったところでしょうか。世界のフルート会の流れは、20世紀の中ごろまでこういう風だったのですよ。今では、随分グローバル化しているのは、言うまでもありません。

 

              フルート界の偉い人達

  タファネル    ゴーベール   モイーズ   ニコレ