エディッタ グルベローヴァ:椿姫より

クレジットがウイーンとありますから、世界のウイーン国立歌劇場の花形で飛ぶ鳥を落とす勢いの頃のグルベローヴァでしょう。年齢でいえば、30代後半、その数年前カールベーム指揮ウイーンフィルと共に来日し、日本にグルベローヴァ旋風を巻き起こしました。それはビートルズ来日以来のセンセーションと言われており、多くの銀座のホステスさん達も30万円もする通しチケットを買いコンサートホールに通い詰めたそうです。

               エディッタ グルベローヴァ

私は、このオペラのあらすじは知っていますがまだ通して観たことはないので、このアリアがどこで歌われるのかはわかりませんが、主人公のヴィオレッタが元気ですから前半に歌われるのかもしれません。

 

オペラ史上マリア カラスと共に最高の技巧を持ったコロラチューラソプラノと評されますが、高音の伸びをはじめ声のすばらしさも尋常ではありません。フォルテからピアニッシモに至るダイナミックス、細部に至るまでの丁寧な表現、非の打ち所がない歌唱とはこのようなことを言うのではないでしょうか。それから、1990年94年とたびたび来日し、わが国では美智子妃や私を含め数百万の熱心なファンがいると言われています。エディッタ グルベローヴァをゆったり鑑賞できる時代に生まれて来てよかったなあと感じる今日この頃なのです。