ouming : No side
短編小説:「NO SIDE]
*** 7 January 2008 秩父宮ラグビー場 ***
試合前ユーミンが、「No side」をアカペラで歌ってくれた。しかし、俺の最後のキックは,わずかにゴールをそれてしまった。
ユーミン
早稲田は、格下でしかも地方の国立大、埼玉大学に25:23で敗れた。
前の年ニュージーランドからやってきた埼玉大学のフォワード、
身長196㎝、体重90kg 、100m ボールを抱えて10秒1のジミー フォークナー、ボールを持たず100mを走らせれば、ボルトより速いのではないかと、噂する者もいた。
しかもハイジャン220cmを誇るので早稲田のディフェンス陣の頭上を飛び越えタッチダウンを決めるという離れ業も数回見せてくれた。
ボールを持たないと100m9秒4で走る埼玉大のジミーフォークナー ウサインボルト
結局、早稲田は、彼一人に負けたといっていい。早稲田のディフェンス陣は、彼の桁外れの攻撃からゴールを死守できなかった。
その夜、埼玉大学のホームさいたま市浦和地区では、 市民20万人による提灯行列が熱狂的に執り行われたそうだ。我々と言えば、ユーミンに合わせる顔がなかった。
ナンシー
さて、かつて早稲田のチアリーダーだった交換留学生のナンシージョーンズ、今、隣のソファーで静かにユーミンの「No side」を聴いています。