はじめに : 秋元万由子さんは、(A)のフルート名曲ジャンルから、フォーレの「ファンタジー」を選んでくれるかもと期待していましたが 、ゴーベールの「ファンタジー」を選ばれました。フォーレより一層印象派の傾向が強く夢見るような雰囲気が続きます。この曲も我がエマさん、大得意なので日本のフルート好きのために喜び勇んで、演奏してくれています。それではどんな曲なのか、注意深く聴いて下されば、本当に幸せです。

       Emma plays Gaubert ”Fantasy”

ゴーベールという人は、特にフルート好きでない限りは、あまり知られていません。ところが、フルートを学ぶ者で彼を知らないという人はまずいないでしょう。彼の師、タファネルと組んで著した、フルートのための音階と分散和音の教本、いわゆるタファネル=ゴーベール、この100年の間に5億冊売られたと言われています。それもそのはず、全世界でフルートを学ぶ80%の人が、これを所有しています。

                 エマさん

また、フルートのためにも多数作曲しており、この上級者向け、ファンタジーの他、初級者のために書かれたマドリガルという作品は、易しい割に、演奏効果が上がるので、大人気の曲になっています。秋元さんは、このデリケートな、ゴーベールのファンタジーを選ばれたわけですね。