Beatles sing Money

昨日のNHKスペシャルは、日本人がかかわったパナマ文書についてであった。西インド諸島のヴァージン諸島は、タックスヘイブンと呼ばれる地域だ。天国という意味のHeavenではない、税金の徴収を避けることができるという, Havenだ。即ち、ここに幽霊会社(ペーパーカンパニー)を設立すれば、税金ゼロ、払ってもごく少額で済む。もちろんすべてではないが、当然汗水たらして働くことが大嫌いな多くの悪者が大きく関与している。それにかかわっている日本人も、かなり存在するのではないかととパナマ文書は、報告する。

                                ヴァージン諸島

 

その典型的な例を挙げてみよう。数年前、数多くの中小企業の年金基金を搾取したAIJ投資顧問という会社があった。その額、1200億円以上といわれている。被害者は90万人との報告がある65歳になっても一銭も年金を受け取ることはできない。大勢の人を奈落の底に追い落とした卑劣な詐欺犯罪といえる。社長は、

浅川和彦、懲役15年の判決が下され、現在牢屋にいる。パナマ文書は、そのペーパーカンパニーが、そこに二つ存在していると報告している。このような凶悪詐欺集団が、大きくかかわっているのだ。

                               当時の新聞記事

一方、全く無関係な一般の人が、巻き込まれる場合もある。小豆島でオリーブの仕事をされている女性がいます。今、仮にKさんと呼ぶことにします。こちらのKさん、パソコンを借りる際、パスポートをレンタル会社に預けてしまった。もちろん返却はされたが、その間にそのパスポートは完全コピーされたに違いない。

 

そのコピーは、香港の仲介社にわたり、同じく香港のモサク ファンセカという組織が、そのコピーを一級の証明書として何と、タックスヘイヴンの土地で、出会い系サイトの事業主としてKさんを登録してしまったのである。青天の霹靂だった彼女とNHKのスタッフは、香港の仲介組織とファンセカに事情を話して取り消してくれるよう頼んだが、コピーされたどうかなど私たちに、一切関係がないし責任もないと、けんもほろろな態度なのだ。

                                        モセク ファンセカ

結局、Kさんが途方もない不名誉とリスクを負ってしまったわけである。まったく同じことが新宿でホストをしておられるTサンにも起こっている。もう無視できない、パナマ文書問題、国会でも十分議論を尽くし、新法も作ってぜひ国民を安心させてほしい。