*認知症の傾向と振り込め詐欺

最近、私が、ヤバイと思ったことが二つある。海老や松茸を素材にした、プリンに似た日本独自の食べ物、或は、江戸時代、吉原など花魁やお女郎さんが、待っている処、その名称を思い出すのに、10分ほどかかってしまった。もちろん回答は、茶わん蒸し遊郭である。50歳代では考えられなかったことだ。

 

然るに、高校で習った、Enthusiastically (熱心に)という単語は、3秒で書ける。昔のことは忘れないと言うから、やはり認知症に一歩近づいたなと判断することは、あながち間違いではあるまい。 振り込め詐欺にあった人達は、殆ど70歳代以上の方である。40歳代の壮年が、被害にあったなどというニュースは、ついぞ聞いたことがない。

 

信じられないほど簡単に引っかかってしまうというのもわかる。例えば、認知症の兆候を示しておられる一人暮らしの老人の下に、「税務署のものですが、一週間ほど前に、国会で老人税というものが、可決されましたので、徴収に参りました」と超浮世離れのことを言う訪問者に対して、「ご苦労様」と箪笥から、ンス預金200万円をあっさり出してしまうケースも考えられなくもない。信じられないことだが、これほど精神が脆弱になっているケースが多いと見なければならないのだ、そうでなければ振り込め詐欺の被害額が、年間400億円に達するわけが、ないと思う。日本国民が、犯人たちに年間、400円ずつ提供している計算になる。 

日本における振り込め詐欺の総被害額

最近、お金を受け取る人間として小中学生が使われることがあると聞く。あるおじいさんから、紙袋を受け取ってきてほしい。バイト料は、5万円。 100%受け子に決まっているのだから、もし引き受けたら大きな責を負わなければならないことを教室でしっかりと注意すべきだ。

 

 

振り込め詐欺の犯人に対しては、さすがに、死刑、無期懲役などと、子供みたいなことは言わないとしても、数億レヴェルで搾取した首謀者たちに対しては、それに準ずる量刑は考えられると思う。被害者達は、被害にあった200万はもちろん、民事裁判で同額の金額を慰謝料として、請求するとよい。

 

犯人は、然るべき実刑と数百万の返済が求められ、真の倍返しになる。それ程罪深い犯罪なのだ。振り込め詐欺は! まだ、空き巣の方が可愛げがあり悪さ加減は、少ない。

 

 最後に、心配なことがある。振り込め詐欺だといち早く見抜いて、秘密裏におとり捜査に協力するのはいいのだが、犯人が、逮捕された後、武勇伝の如く週刊誌などに発表することは、危険極まりない。犯人は、世の中を支配したいキャラだから、自分がコケにされると怒り心頭になって、出所したら一生脅迫される可能性も生じる。君子危うきに近寄らず、孔子様の言うことを聞いておこう。 (孔子様の言葉ではないという人もいる。)