コンクリートジャングルで、戦いに疲れた漢(と書いてオトコ)達が一時の安らぎを得る所、F1で言う所のピット、フットボールで言う所のロッカールーム、それがFSこと富士そばだ。

個人的な事を語らせてもらおう。市ヶ谷の靖国通り沿い、市ヶ谷八幡横の予備校に行っていた時、近くT字路のFSに朝、なけなしの小遣いでかけそばを食べに行った横で、大人のサラリーマン戦士が天玉そばミニカレーセットを食べていたその横姿。自分もいつかこんな高いメニューが食べられる様になろうと浪人の境涯で誓ったものだった。また、大学に入学してすぐの事、地方出身のK君がある日、とんでもなくうまいカレーうどんの店を見つけた。新宿西口にあるというその店に連れてってやるというのでみんなで付いていくと、それは富士そばであった。彼はそれがチェーン店で、新宿に出なくとも学校のそばにある事を知らなかったのだ。

その頃から、ラーメンに浮気をした時期もあったけれど、FSは、古女房だ。家に帰れば変わらず優しく迎えてくれる。いつまでかかるかはわからないが、全店舗コンプを目指そうと思う。ついでに、余りに味に差があるこのチェーンの感想を残して行きたいと思う。店によっても違うが、同一店舗であっても仕込み担当、実際に作る人間によって余りに味が変わるので、本来は同一店舗に数回通わねば本来の評価は下せないという事は御承知頂きたい。HPによると、どうやらグループ内の幾つかの会社(ダイタンフード、ダイタン企画、ダイタン食品、池袋ダイタンフード、ダイタンイート、ダイタンミールの6つ)がそれぞれFSを経営している様だ。味等の違いはこの縦割りによって決まるのではないかという仮説の元検証して行きたい。つゆ、麺、天ぷら、接客の4点を特に重点的に記載して行きたい。

また、最近小田急沿線に引っ越したのでHSこと箱そばについても合わせて書いて行くつもりだ。ただ、こちらは、ロマンスカーの様にちょっと御上品な感じなのでその頻度は少ないであろう。

こうやってブログを書いている間にも、星降る空の下、FSでは様々なドラマが起こっている事であろう。そのドラマの当事者に、いつかあなたもなるのかもしれない。
よく説明文等で見るものをまとめてみました。説明欄は通常字数制限あるので独特の略式で記載されます。詳しい語源等については割愛します。随時、増やしていくつもりです。

・as it is:中古vinylの盤を奇麗にしたりせず、買い取った『そのままの』状態で販売してる事。

・Cat#:規格番号、Catalogueの略と思われます。

 •emboss:文字や模様が浮き出た様な加工。cash cardの名前の様な感じ。有名所ではStone Rosesの1st album。1st editionのみにこの加工がされていたりするので、重要な判断材料。ちなみに、某大手中古屋では何故かembothと記載されている。

・INSV:inner sleeveの事。盤を入れる袋の事で、記載が有る場合、これは真っ白なやつでなく、固有の絵や歌詞が印刷されているものをさす。ただsleeveと言った場合、いわゆるjacketを指す。

・INSERT:INSVでないものでBooklet程のPage数無い物。通常1枚。付いて『ない事』の説明が無い事がよく有るので、予習が必要。

・Ltd:Limitedの略。限定盤の意。

・Matrix:盤内周無音の所に刻印もしくは手彫りされた記号・数字。社内用の記号だったが、collectorにとって、その価値の重要な判断材料となっている。

・Multifold:三つ折り(以上?)のjacketの事。

PORKY:run-outに印されている、伝説のcutting engineer、George Peckhamの印。余り    に有名で説明文に乗ったりしてます。また、Discogsで この人の作品を検索出来ます。 有名な所だとJoy Divisiionの”Unknown pleasures”のUK-ORIGINALなんかがそうです。

 •SHRINK:新品vinylを覆っている薄い透明のwrap。これが付いていると価値が高いとされている。よく盤を取り出す1辺だけ切られている。確かに擦れとかは少 なくなるが、これ、よく縮んだりしてjacketにシワが入ってかえって痛めるので 将来売る予定が無ければとって盤とsleeveを別で保存のが良い気がします。とは いえ、宣伝sealが貼ってあったりするのでcollectorの悩みの種。

 •Texture:辞書によると織り地や肌触り。ざらっとした紙質だったりするSleeveの事。Joy Divisionの1st & 2nd albumが有名。

 •W/:withの意味が多いが、white等の頭がwの単語の省略系でも使われる。文脈から判断が必要。というより、/は省略を意味する。

 •GATEFOLD:jacketが二つ折りの事。日本語で言う観音開き。

 •7”:盤が7inches。

 •10”:盤が10inches。

 •12”:盤が12inches。特に、LPと違いsingle盤だという事に重きが置かれている表現。

★盤or Sleeveの状態について
 良い方から順に
 
 S > M > NM > EX > VG > G > P

 元々USの権威ある雑誌だかの基準がそのまま世界基準になった模様。

 •S:Sealed、完全未開封。探していた絶版vinylでこれにあたれば、見つけた瞬間、『あっ』と声が出るlevel。

 •M:Mint開封はしてあるが、一度も針を落としていないもしくはINSVから出してない様な素晴らしい状態。

 •NM:Near Mintで若干スレあったりMintには劣るがそれでも素晴らしい状態。

・EX:excelentの略。使用されていてスレ、薄い傷等あるが中古として奇麗です。     EXついてれば通常は充分です。

・VG:スレや傷が目立つ。Noiseも結構出る可能性有り。僕は本当に大切にしたい   物はVGでは買いません。日本語に訳した意味と微妙に違うので知らないと大変です。

・G:300円均一大Sale等に出される感じで、多分何か問題あっても表記と値段を理由に返品を拒否される可能性あり。僕は決して買いません。

・P:Poorの略で所謂junk品

・F:Fairの略でPと同一で買う価値無し。

★★上記の記号に+や-を単一、複数付けて微妙な違いを出します。EX-とかVG++といった具合です

(例題1)【 盤質: B / US-ORIGINAL / EX+/EX)2LP/1997/4th/】

(例題2) 【盤質:B/ US-ORIGINAL / EX-/ EX / 2LP / INSV/BOOKLET/'00/MEGA RARE】

本で言う所の初版本にあたるOriginal盤。CDが普及し始めた後は、この判別は割合簡単です。というのも、まず最初にCDと一緒にvinyl盤も出して、それで終わりだからです。つまりrepressが無いというのが大きい。なので大抵は5年後10年後にreissue盤が出ているのであればそれを注意すればよいだけだからです。もちろん、bootlegの偽物も存在する場合もありますが。

何よりもまずしなければならないのは、対象のvinylに対し、どの様な種類の盤が出ているかを知る事です。なので、record版wikiのDiscogsで対象のvinylを調べます。次に、注意して見る所としては、labelです。どこの会社から出た物なのかをみます。例えば、最初creationから出されたのに、10年後にEMIがreissueをしたとしたら一発で判断出来ます。また、Oasisの後期を例にとれば、UKだとBig Brotherだが、USだとそれにepicが足されていたりします。これはUSにおける販売をepicがやっているという事で、UK-Originalでは無い事がわかります。次に、同一labelからreissueが出ていたりするので、規格番号(Cat#)、Barcode、あればLabel codeを見ていきます。さらに、creditの所にreissueの年が追記されていたりする事もあるのでここも見ます。


上の2枚がRadioheadの"Hail To The Thief"のedition違いです。まず、Discogsで調べると、LPはまず最初2003年にParlophoneからUK&EUで発売があり、2008年に同じParlophoneからUK盤、CapitolからUS盤でそれぞれreissueが有る事がわかります。それを踏まえて下を見るとCapitolの文字があります。この時点で下のはCapitolから出た2008年のreissueと判断出来ます。Barcode回りも少し記載違ってます。本当は、Barcodeの下のcreditの辺りに2008と有ればもっとわかりやすいですね。ちなみに、上側ですが、Barcodeの下にprinted in EUとあり、その横にUK:584 5431とあります。Radioheadに関しては、このUKの所にcodeがあるのがUK盤の証で、EU盤ではここがblankになってます。今回のHail~はUKとEUが区別無い様なのですが、これがKID Aだと貴重な判断材料です。


もし、上記でわからなければ次はLabel(record会社ではなく盤中央の印刷ある部分です)とMatrixを見たりします。まず色味が違うのがわかります。さらによく見ると左のLabel名が違います。そして上のにはLC0299とあります。これがLabel codeと言われるものです。その下にmade in EUとあります。1番下が実は規格番号で実は上下で一致してます。ここだけ見ると判断出来ませんね。ちなみに、規格番号とBarcodeが一致してたりする場合があります。UK&EUの方の規格番号は正確にはもう少し長いです。規格番号は通常、背表紙かBarcodeやcreditの辺りにあります。このLabelと合わせてMatrixも見ます。このMatrixでどのeditionか判断付く事が多々あります。Joy Division等のCD以前の人達だとrepressというものが加わります。この判断には特にMatrixを調べねばならず、はっきり言ってよくわかんない事が多いです。


ついでに、sleeve表のsealですが、白枠の太さも違ってます。上がUK&EU盤です。

さて、これで下がUSのReissueだとわかりました。Hail~はここからが実は難しく、写真上のUK&EU盤がOriginalかReissueか判断がつかないのです。全く同じsleeveで出されている様で、最初、sealの有無、OK Computerの様に盤の重さの違い等でわからないかと思ったのですが、どうもそれではわからないようです。通常こんな事は有り得ないのですが...Originalの実物を見ていないとこれ以上はわかりません。が、どちらであっても僕の持っている物はとんでもなくよい音なので満足出来ています。

改めてまとめると、Discogsでチェック→Label名、Cat#、Barcode、creditを見る→Label(盤中央の方)とMatrixを見るという流れになります。Originalをこだわり出すと、"90のartistでも時としてこんなに苦労します。恐るべき世界ですが、わからない事を頭の中に飼っておくというのは人生でとても大切なspiceだと思っています。しかしBeatlesやStones等は考えただけでも頭が痛くなりそうです。




Thom Yorke “The Eraser”


このalbum制作と発売に至る経緯は洋楽雑誌の記事や自伝本辺りを読めば理解出来ると思います。pointはThomがeraseしたかった物はなんなのか?これです。ここを見落として、Radioheadを求めてしまうと失敗します。個人的にはsimpleで美しいalbumと思っています。逆に、このconceptをRadioheadでやったのが”In Rainbows"だったりするのかしらと考えると、しっかりRadiohead soundになってるわけでbandの化学変化って凄いなぁと感嘆します。

vinylとしては2種類出ていて、恐らくjacketが違うだけだと思います。一方はemboss使用でザラザラした紙質です。もう一方は平面でサラッとした紙質、それ以外はmatrixも同一で共にこのvinylは見た時点でUK-ORIGINALです。最近あまりみませんが、vinyl爆音で聴きたいalbumなので見かけたら迷わず買うべきと思います。