黒い羽根 -29ページ目
「私」は今も幸せな時間を
自分から終わらせられずにいる
「彼」からもう会わないと言われない限り
自分から終わらせる事などできないのかもしれない
「私」は悪人と自分に思い込ませないと
不安で押しつぶされそうになる時がある
「私」の背中には黒い羽根が生えてると
人から言われたい
けれど「私」のしていることは間違っていないと
正しいことをしているんだと
自分の中で自分に言い聞かせている時もある
そんな時は
自分に白い羽根が生えているような気にさえなる
どっちが天使でも悪魔でもかまわない
「彼」に出会ってから今までの自分の行動を
誰かに伝えたくて
誰かに聞いて欲しくて
「私」の羽根は何色に見えるだろう
深く考えさえしなければ
こんなに幸せな時間はないけれど
幸せな時間を崩すのは
ほんの少しの何かがあればいい
「彼」と食事をしている時
「彼」の友人に偶然会った
「彼」は何の戸惑いもなく
「私」を友達と紹介した
それは当然の事なのだけど
「彼」のあまりにも普通の態度に
「私」はこの幸せな時間の終わりをいつにするか
少しづつ考え始めていた
「彼」とはかなりの頻度で会うようになっていた
世間からすれば恋人同士と何ら変わりなく
二人の姿は見えていると思う
「私」も深く考えなければ
この関係は恋人関係とほぼ同じに感じれる
メールも電話もデートも
普通の恋人と変わらない
求められたら 抱かれることだって
何の変わりもない

