昨日5月18日は,マーラーの命日だったそうです.

マーラーの終焉(1911年)については,

アルマ・マーラー著(石井宏訳)「グスタフ・マーラー 愛と苦悩の回想」で読みました.


5月18日,凄まじい嵐の中だったそうです.

その少し前,高名な細菌学者がマーラーの血液を培養し,顕微鏡を手に嬉しそうな顔で,

「これだけみごとに成長した連鎖状球菌の状態は見たことがありません.よくつながっていること」

と言ったそうです.アルマは聞いていられませんでした.

私はこの箇所をとても覚えていて,娘が溶連菌(溶血性連鎖状球菌)感染症に2回罹ったとき,思い出したものです.

マーラーは2月21日,医者のフレンケルがとめたにもかかわらず,どうしてもやると言ってきかず,カーネギーホールで指揮をしました.

ブゾーニ「わが母の墓前に捧げるゆりかごの歌」の初演が含まれていました.

これが最後のコンサートとなりました.

ある晩,マーラーが虚脱状態になり,医者のフレンケルが呼ばれました.

朝,彼が帰るときには,彼の髪は白くなっていました.

フレンケルは後年,あの晩自分は最愛の友を埋葬したのだと語りました.


「第17章 終焉」に書いてあることは,どれも印象的なことばかりです.アルマは,

「アメリカよ幸あれ,このような真実の配慮のかけらすらも,これに続くヨーロッパの数週間のあいだには見られなかった」と言っています.古い因襲に縛られ真実の配慮が出来なくなった土地と,生き生きと本質的で真心がまっすぐに実行される(当時の)新しい土地の違いでしょうか.


さて,第7章 (第8交響曲に取り組んでいる頃)には,ピカール(Georges Picquart, 1854-1914)とパンルヴェが出てきます.

ウィーンでマーラーの指揮する演奏会(トリスタンとイゾルデ)の途中,ピカールは戦争に備えて大臣に就任することが決まり,ただちに戻れとの暗号電報をクレマンソーから受け取り,次のようなメモを残して,オペラ劇場を出て行った.(アルマは,このメモをずっと持っていたのでしょうか?)


  先生,お許し下さい.ただちにパリに経たねばなりません.

  あなたが私のためにして下さった暖かい歓迎と,

  例のない芸術的なおもてなしとには深く感謝しております.

  奥様とそのご両親様によろしく. 陸軍大将 G・ピカール.


第7章に書いてあること,マーラーの言葉,是非記憶に留めておきたいことばかりです.


娘が中学校の読書の時間に読む文庫本を探していたので,私が中2のときに買った「アンネの日記」を貸してあげようか?と言ったら,あまりにも古くて,紙が茶色くなっているので,持って行きませんでした.


しかし,改めて,私は中2の頃,この日記の内容をほとんど理解していなかったと思います.数年経って大学生になったときでも,アンネたちがナチ党にとらえられる場面,そして,収容所におけるアンネが,生き残った婦人によって,「フランク家の3人の女のうちで,一番年のいかないアンネが最も勇敢で元気がありました」と想い出されているところなどが印象に残っていただけでした.今読むと,アンネは,1945年2月,ドイツのベルゲン・ベルゼンの収容所で15歳でなくなったと書かれてあるのが読み取れます.学生時代の私は,ナチスやファシズムの卑劣さ,一方,逆境で強く生きた少女のことは感じ取っていたけれど,その当時のオランダやドイツなどヨーロッパ,ソ連の事情にはあまり関心を持っていなかったのです.1944年3月31日,「ソ連軍は今,ポーランドの国境まで反撃し,ルーマニアのプルト川の近くに達しました.また,ソ連軍はオデッサに迫っています.毎晩,私たちは,スターリンから特別の発表がありはしないかと待ち構えています」というアンネの日記を読んで,私の場合,たった数年前でも,これを読んでも何も感じなかったと思うのです.


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表記のDVDが届きました。ユーズドです。

第3番
ハイティンク指揮ベルリンフィル、1990
第9番
アバド指揮、グスタフ・マーラー・ユーゲントオーケストラ、2004.


連休中に進めた仕事の続きをしたいので,聴くのは,しばらくお預けにします.



ピアノの歴史(小倉貴久子著)も届きました.

これは,とても面白い本です合格

私が興味を持ったのは,ピアノメーカーの歴史です.

スタインウェイの創始者は,ハインリヒ・エンゲルハルト・シュタインヴェークと言いました.

革命でドイツでの営業が困難になり,長男テオドルを残し,1850年にニューヨークに移住.

名をヘンリー・スタインウェイに改め,1853年ピアノ会社設立.

65年に2人の息子が亡くなり,会社は一時的に危機に陥ると,

それまでドイツで,グロトリアン・シュタインヴェーク社を切り盛りしていた長男テオドルが,この会社を売却し,アメリカの父の元に駆けつけた.多くのピアニストに絶賛され,1880年にはハンブルクに工場を開いた.

あじさい



宝石白江口玲さんの浜離宮朝日ホールコンサートより.


(以下は,ライブCDに収録された曲目.

当日の演奏会の曲目の一部であり,演奏順も少々異なっています)



2004年5月 浜離宮朝日ホール 1887年製NYスタインウェイ Model-D


スーク 愛の歌

ショパン ピアノソナタ第2番

ヴィエニャフスキ クヤヴィヤーク

ホフマン サンクチュアリ

パデレフスキ クラコヴィエンヌ

エネスコ パヴァーヌ

ドヴォルザーク ユーモレスク

リスト ハンガリー狂詩曲第6番



2004年11月 浜離宮朝日ホール 1887年製NYスタインウェイ Model-D


ラフマニノフ エレジーOp.3-1

チャイコフスキー ドゥムカ

プロコフィエフ トッカータ Op.11

スクリャービン ピアノソナタ第4番

ムソルグスキー作曲/ホロヴィッツ編曲 組曲「展覧会の絵」

チャイコフスキー こんぺいとうの踊り



2005年6月 浜離宮朝日ホール 1887年製NYスタインウェイ Model-D,1989年製NYスタインウェイ Model-D,1872年製スタインウェイ スクエアピアノ(ホンキートンク仕様) 


スミス作曲/ホロヴィッツ編曲 アメリカ国歌

コープランド 猫とねずみ

マクダウェル ヘクセンタンツ

ガーシュウィン作曲,グレインジャー編,江口再編

 「ポーギーとベス」による2台ピアノのための幻想曲

ビーチ 暁のチャイロツグミ

フォスター作曲ウォレン編 夢見る人

バルコム ラストラグ

ガーシュウィン作曲江口編 Sweet and Low-Down

スーザ作曲ホロヴィッツ編 星条旗よ永遠なれ


2006年7月 浜離宮朝日ホール 1887年製NYスタインウェイ Model-D


フランク作曲コルトー編曲 ヴァイオリンソナタ

ドビュッシー 沈める寺

ラヴェル 亡き王女のためのパヴァーヌ

ラヴェル 水の戯れ

フォーレ作曲グレインジャー編曲 夢の後に

サンサーンス マスネのオペラによる演奏会用パラフレーズ「タイスの死」

ホロヴィッツ ビゼー「カルメン」の主題による変奏曲


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宝石白江口玲 ソロCD


Dear America,  (タカギクラヴィア社 2002)


ガーシュウィン作曲江口編 ラプソディー・イン・ブルー

フォスター作曲ハイフェッツ,江口編 金髪のジェニー

アイヴズ オルコット家

ガーシュウィン作曲,グレインジャー編,江口再編

 「ポーギーとベス」による2台ピアノのための幻想曲

コ-プランド センチメンタル・メロディー

バルコム ラストラグ

スーザ作曲ホロヴィッツ編 星条旗よ永遠なれ



Legends of the Maestros  (タカギクラヴィア社 2003)


クライスラー作曲ラフマニノフ編曲 愛の喜び

クライスラー作曲ラフマニノフ編曲 愛の悲しみ

パデレフスキ メロディー Op.16-2

チェルカスキー 悲愴前奏曲

ゴドフスキ 「こうもり」による演奏会用パラフレーズ

ショパン作曲バックハウス編曲 ロマンス (協奏曲第1番第2楽章より)

ホフマン 「モクセイソウ」より,夜想曲

リスト作曲ホロヴィッツ編曲 ハンガリー狂詩曲第2番

サンサーンス作曲ゴドフスキ編曲 白鳥



Pictures at an Exhibition (タカギクラヴィア社 2006)


ラフマニニノフ プレリュードOp.3-2

ラフマニニノフ プレリュードOp.32-12

ラフマニニノフ プレリュードOp.32-5

プロコフィエフ作曲江口編曲 「3つのオレンジへの恋」より,マーチ

プロコフィエフ モンターギュ家とクアプレット家(ロミオとジュリエットop75より)

ラフマニノフ 楽興の時 op16-3

ラフマニノフ作曲江口編曲 「パガニーニの主題による変奏曲」より,第18変奏

ムソルグスキー作曲/ホロヴィッツ編曲 組曲「展覧会の絵」



Dear America, II  (タカギクラヴィア社 2009)

使用ピアノ  
NYスタインウェイ、1887年製
NYスタインウェイ、アップライトピアノ(ホンキートンク仕様)


アメリカ国歌「星条旗」 ジョン・スミス作曲/ウラディミール・ホロヴィッツ編曲

マナッサスの戦い "ブラインド・トム" ベスューン作曲

「自由への叫び」による演奏会用大奇想曲 ジョージ・ルーツ/ルイス・ゴットシャルク作曲

スモーキー・モークス エイブ・ホルツマン作曲

メイプルリーフ・ラグ,エンターテイナー スコット・ジョプリン作曲

ラグタイム・ナイチンゲール ジョゼフ・ラム作曲

サムタイムズ・アイ・フィール・ライク・ア・マザーレスチャイルド,

ディープ・リヴァー サミュエル・コルリッジ=テイラー作曲

リアルト・リプルズ

7 つの前奏曲 ジョージ・ガーシュウィン作曲

アイ・ガット・リズム ジョージ・ガーシュウィン/江口玲編曲

月明かりの中の水 "ブラインド・トム" ベスューン作曲




江口玲ホームページ

http://www.akiraeguchi.com/index-jenter.html


2003年に放送されたNHK「人間講座」で,物理学者の米沢冨美子さん(1938~)が,

ある物理学者たちが成された功績を,「言葉に尽くせない功績」とおっしゃっていました.

その言葉には,米沢さんを含め,後進の方たちの感謝の気持ちが込められていると思います.


私の好きなアリアです:


「プロヴァンスの海と陸」


Dietrich Fischer-Dieskau sings Di Provenza

http://www.youtube.com/watch?v=VGzEPxuwHx0&feature=related


Renato Bruson sings Di Provenza il Mar

http://www.youtube.com/watch?v=Q9mYZXM8FvA&feature=related


Angela Gheorghiu, Frank Lopardo, Leo Nucci, Royal Opera House, Convent Garden, Dezember 1994

http://www.youtube.com/watch?v=0saYfRBGBXY&feature=related


プロヴァンスの海と、その地を
誰がお前に忘れさせたのだ
ふるさとの輝く太陽を
何がお前から奪ったのだ
思い出しておくれ、
そこで喜びがお前に輝いていたことを
神様が私をここへ導いてくださったのだよ!

年老いた父親がどんなに苦しんだか
お前には分かるまい
遠く離れた生家は荒れはててしまった
だが再びお前に会えたのだ
希望も失われたわけではなかった
神様が私の願いをおききくださったのだ!



今日は,過去に録ったビデオで,1995年6月14日に,長崎浦上天主堂で行われた,小澤征爾指揮,新日本フィルハーモニーによる,

マーラー「復活」

を聴きました.

メゾソプラノ フローレンス・クィーヴァー

ソプラノ    キャスリーン・バトル


浦上天主堂の美しいこと.そして,素晴らしく録音されています.

このところ,管楽器に注目しているので,第5楽章を,映像とともに聴いていると興味深く,感動的です.フルートも美しい! 歌詞の日本語字幕があるのも嬉しい!(笑)


フローレンス・クィーバーの「原光」も素晴らしいし,

このときのキャスリーン・バトルはかわいい感じで,演奏後,涙ぐんでいます.


連休(お仕事する予定)に向かう活力をいただきました.



宝石ブルー追記:

その後,判明したことです.

オーケストラ・メンバーには友情参加としてボストン交響楽団員,シカゴ交響楽団員が加わり,

合唱は,コンサートのために特別編成された「長崎復活コンサート合唱団」並びに「東京オペラ・シンガーズ」,「成城合唱団」だったそうです.


こちらのブログの筆者に感謝致します:

http://blog.goo.ne.jp/florian2896/e/d34d05456d53f1c44a7fda7f3ae46461


この方は,映像及びFMエア・チェックを大切にオープン・テープで保存していらっしゃるとのこと.

私は,VHSを無造作にダンボール箱に入れたまま,長らくほったらかしでした.DVDにダビングしました.



今朝は朝のめざましテレビに,ラン・ランが出ていました!

娘,「ランランだ!」と言ってました. 知ってたのか・・・(→のだめに出てくるらしい)



では,こちらも聴衆を大いに楽しませてくれる,「のぶくん」のカプースチンです音譜


http://www.youtube.com/watch?v=v0-J3NTAQ8c



フォーレのヴァイオリンソナタ第1番の第4楽章は,

フォーレのピアノ連弾組曲「ドリー」の第3曲「ドリーの庭」のテーマと同じメロディが用いられていて,

揺れるような美しい曲です.


フォーレ ヴァイオリンソナタ第1番

ギル・シャハム & 江口玲 (録音2003年7月,ニューヨーク) (Canary Classics)