この読売の一番右にある映画はATG「鴎(かもめ)よきらめく海をみたか めぐり逢い」(タイトルが長すぎる。めぐり逢いはいらないような気もするが。この頃は入場券買うとき映画タイトルを言って入ってたんで言うのが恥ずかしいなあこれ。) である。日劇文化というのはある一定の時期からATG作品ばかり上映していた旧日劇の地下にあった劇場でもしかするとATGの直営だったのかもしれない。この手の作品は横須賀のような地方都市ではめったにかからないがたまに「星空のマリオネット」のような作品はやっていたこともあった。
広告の一番下をよく見ると
併映:わが青春のとき=栗原小巻主演とあるので調べると1975年時点の新作映画で大映が配給であった。
つまり鴎~は2本立てでロードショー上映されたということだ。まだ邦画1本立て時代には入っていなかったもんね。
ATG作品は特に暗く悲しい内容が多く、本作は極めつけである。
とにかく暗い。画面も暗い。
初めてみたのはTVで土曜の夕方の放送で高校生の時に観たのだがテーマソングを聞いているだけで暗い気分になる映画であった。(北海道の炭鉱労働者の青年が東京に出てきて恋愛するお話)さらには田中健のなんとなく活舌の悪いセリフの言い回しがさらになにかこう悲しくさせるエッセンスがあるな。
やめようよなあ、こういう映画。
画面サイズがなぜかスタンダード。
しかしこんどやっとDVD化されて値段も手ごろなので観たくなり購入。ブルーレイにしてほしかったが。
不器用な若者2人の恋愛物語。
なんともなあ。
2人とも働きながら学校(夜間高校)にいくとかそういう発想はなかったのだろうか。
自由とは何ぞや。けがをした鴎を助けた2人の生きざまを鴎に投影したような話の展開になる。
やっぱり暗く悲しいお話。なんでこんな映画をわざわざ観る?とおもっちゃうような。
映画は全て創作なのであるが、なにか希望を持てる「ロッキー」だとかそういうものばかりではと思うが
駄目な人に焦点を当ててダメなままというのもなあ。あまりリアルに描きすぎるのもまたよくないな。