吉田恵介監督作品。「空白」よりも人の設定がさらにリアルさがパワーアップしていた。
 
地方TV局の人間(静岡県)や主人公夫婦の仕事が漁業組合員(夫)と、ミカン農家でミカンを摘むアルバイト(妻)、妻の弟はコンクリートミキサー車の運転手というのがまたリアルという「かなりリアルな」設定である。
 
「空白」の時はスーパーの店長(自営)が店を閉めてから工事現場の交通係員になっているという設定であったがあの若さで愛知県蒲郡市であるならばもう少し別の仕事がありそうだなどと思った。人に会いたくないという設定ならば漁業関係とか・・・。
 
 
 
ミー坊は今回のミッシングのようなリアルな設定の話が特に映画の場合では好きである。
 
いわゆるものすごい若い女優や男優が医師の役だったり、学者だったり、ものすごい知識の持ち主だったりというスーパーマン的なのはいささか、最初から話を追う気分にならないことが多い。
 
 
 
 
前に見た同監督の「空白」もよかったがあれの舞台が愛知県蒲郡(の漁師とスーパーの店長のお話)だったが本作でも静岡から蒲郡でのシーンがあって、監督はなにか蒲郡と関連があるのだだろうか。前に1本とっているから撮影がしやすいとか。「空白」でできなかった部分から脚本を書き始めたと。

「空白」にもやや悪どい地元TV局が登場し編集作業で内容が180°変わってしまうシーンがある。

 
石原さとみの弟役の俳優 森 優作さんはなかなか芝居がいい。「野火」に出ていたそうだが記憶にないなあ。
挙動不審な目つきや芝居が上手なのだ。
今回は出ている人の多くがいい芝居をしていて本当に面白かったなあ。
 
また日高ボブ美さんという方が出ているのだが1シーンだがとても特徴があって台詞の言い回しも上手で芝居も自分は好きだなあ。
 
柳ユーレイはかなり多いシーンで出ていたがパンフを見るまでどの役か気付かず。
 
 
パンフは1200円もするがシナリオ付き。
 
観ながら思ったのはやはり、先だっての山梨のキャンプ場の事件とあとなぜかおいらの頭には
JR池袋駅で1996年に亡くなった立教大学生のお父さんが何十年も息子を殴って死亡させた犯人のビラを
配っていた事件とその配る姿を追ったTVニュースである。
「JR池袋駅山手線ホーム上立教大生殺人事件」というらしい。もう30年も前の
事件で手掛かりはないままであろう。
ビラを配るシーンが多かったからそれで連想したのだろう。
 
 
 翌日家で野火をチェック。森 優作 さんはNo.2で出てた。顔が黒くて印象に残りづらい。
 
 
 

こういう映画こそこういうビッグスクリーンで見るべきである。本作はビスタサイズ 5.1ch
「フェリオサ」の予告がかかったが大迫力である。
 

このポスターはいいなあ。