この話はよく知っていて、数年前に茨城県の石岡に行ったときに駅前に「みんなのタロー」というかなりいい造形の銅像を見た。
 
渋谷駅前のハチ公像はいまや外国人観光客が列を作って写真を撮るスポットになってしまい、簡単にはそばに寄れない日もあるが(東大の構内にも新しい造形の銅像があるのだがこれはあまり知られていないなあ)石岡駅のタロー像はそんなことはない。そのくらいでいいように思うんだが。
 
 
 
 
 
 
その後2度ばかり石岡に行くことがあって、本当に静かで何もない。近隣の笠間市や桜川市はもう少し観光資源がある。石岡で有名なものはイチゴ(いばらキッスなど)、獅子舞(獅子舞用の獅子を作っている?のかがいまいち不明)、駅に設置されている小美玉市出身の有名切り絵作家、滝平 二郎(たきだいらじろう)の大型ステンドグラス、(これが一番誰が見てもわかるきりえかも)安価なジャム製品のソントンの工場は石岡、渡辺直美の出身地、くらいだろうか。
 
現在の石岡駅が立派なのは茨城空港へのハブ駅となってい
るからであるのだが成田空港にもまー近く、便も少ないため
空港利用客はあまりいない(今はわからぬが空港の駐車場が無料だったのは驚く)
 
 
 
石岡駅の並びには2つばかりビジネスホテルがあり、古くからやっているっぽい石岡プラザホテルに泊まった時に
(一応結婚式なども出きるっぽい)随分とタローの事を推しているなとおもったら経営者の娘さんが石岡のタローの歌を歌っている歌手という事が書いてあった。(坂本九さんの娘さんの大島花子さんの歌とは別)
 
地域活性に随分と尽力されている家族であると解かる。
そうしないとホテルに泊まってくれる人も増えない。駅自体は綺麗になったものの、飲食店も開店休業状態のところもあり、あるがやっていないのだ。
 
 

この映画、久々に泣けた。
もともと「ハチ公物語」などの犬や猫を題材にしたものには弱い。
まーいい映画である。
 
石岡駅に忠犬ハチ公のような犬がいたという実話の映画化。
本も読んだなあ。石岡にいたタローという意味のタイトルである。
 
ハチ公とタローとの大きな違いは
タローが駅で誰かを待っていた光景を見ていた人がいまも
健在だという事である。1964年生まれ以降の人くらいならば小学生の時にタローを石岡駅で見たという人がいるという事だった。
 
 
ここが池袋南口がわ(立教大学などがある方、新文芸坐は反対の東口にある。今もそうだが映画館は東口側に集中している)にあるロサ会館ビルで自分は今回初めて入る(ビル自体にも)シネマロサで上映されている単館系マイナー映画は新宿ではシネマカリテ新宿という場所でやっているのでそちらで観ることが多い(家から歩いていけるから)ただこちらの方が劇場は大きい。自分は音量が少し小さいように感じたが・・・。この作品が2チャンの可能性もある。パンフにはステレオとだけ書いてある。あまり見たい映画がかからないので今まで一回も来たことがなかった。
 
エレベータホールもまたいい味だ。
 
1Fに昔ながらのチケット売り場があり、地下か2Fに上がる。地下のロサ2では「14歳の栞」というドキュメンタリー映画を上映してて結構な人が出てきた。なにやら面白そうな中学2年生の話。(自分は中2のときは映画や米国のTVドラマばかり見ていた。特にコンバット!とスパイ大作戦)
 
シネマ・ロサ1(2F)1999年にリニューアルした姿が現在のものらしい。
60人以上が入っていた。犬好きか石岡の話を知っているミー坊のような人なのか。すくなくとも本作の事を知らない人は見に来ない。
 
映画自体は2022年にとっくに完成していて昨年茨城県内ではぽつぽつ上映されていたらしい。東京ではこれが2回目っぽい。1回目は文京シビックセンターで上映したらしい。(これはすごい事である)どんどん上映して資金を回収してほしいものである。私は応援したい。(といってももう一回観に行く程度になっちゃうが)
 
 
監督が観に来ていた。石坂アツシという1962年生まれの方らしい。購入したパンフに写真が出ていて同じ髪型だったので多分そうであり、着ていたTシャツが石岡タローと書いてあるもので、明らかに関係者っぽい。翌日の3/31は山口良一の舞台挨拶があるようで
きっと都内でやってどれくらい人がはいっているかご自身で確かめたかったのだろう。こういうマイナー作品は監督も相当いろんな作業をやっていて一番気になるのは何人が見にきてくれているかだろうが、客が入らないのはまだよくて、上映してくれない劇場のほうがおおいのだからなあ。
配給のワン・ポイント・シックスという会社も監督自身の会社の様である。
 
どんなに頑張って映画を作っても映画館で上映してくれないそれ以前に配給会社が扱ってくれない作品は消費者は知ることが出来ないので。小田原の映画の「二宮金次郎」も同じ。
 
 
東京でもやってるのはここだけで、明確には書いていないが、4月4日までの1週間上映がもうすこし伸びればよいという感じのようだ。シネマロサは映画の買い付けと配給もやっているのだが。
 
TOHOシネマズシャンテでは、かけてはくれぬだろうが、シネスイッチ銀座では、やっても良い位のできで、銀座でやれば犬好きがもっとくるに違いない。
 
 
パンフも作られていて内容も濃い。¥880
 
右の本は以前購入したタローのお話の本。
「あした会えるさ 忠犬タローものがたり」
(今泉 文彦 2012 茨城新聞社)
これは涙なくしてはよめないなあ。
挿絵がまたいいんだよな。
 
映画でも出てくるがこのタローが歩道橋を渡って道を横断する利口な犬でそれがこの挿絵のような。
これがまた泣ける。
 
 
 
 
 
 
今は飼い犬はつながないと駄目であるがこのころ(1970年代)はまだ誰もが知る犬ならば犬が単独で歩いていてもまだ大丈夫だったのだろう。こういう部分ではいい時代だったのだ。
 
 
 
 
床は木製。本作品はシネスコサイズ。
 
 
1FはTAITOのゲーセンのテナントがはいり、半券をみせるとメダル50枚が無料でもらえるとあり、もらってこれをプレイ。結構楽しい。数十年ぶりにやった。
ボーリングやプールバーは自社でやっていて、呑み屋、などさまざまなテナントも入っている遊び人御用達のビルである。
そもそも映画館とはこういう場所である。ミニ新宿ミラノビル(昔の)という感じだな。
 
大型看板がもろ昭和でいい。