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『脱出記―シベリアからインドまで歩いた男たち』

スラヴォミール ラウイッツ (著), Slavomir Rawicz (原著), 海津 正彦 (翻訳)



内容(「BOOK」データベースより)
ポーランド陸軍騎兵隊中尉だった著者はソ連当局にスパイ容疑で逮捕され、第二次世界大戦さなかの一九四一年、シベリアの強制収容所に流された。こんな極寒の地で、このまま朽ち果てたくはない!意を決した彼は、六人の仲間と脱走を図ったものの、その前途には想像を絶する試練が待ちうけていた…。極限状況においても希望を失わず、がんばり抜いた男たちの壮絶な戦記。


内容(「MARC」データベースより)
シベリアの強制収容所を脱走した著者らを待ち受ける想像を絶する試練。シベリア、モンゴル、ゴビ砂漠、チベット、ヒマラヤ、そしてインドへ。飢餓の苦しみ、極寒・炎暑との闘いを乗り越え歩き続けた男たちの、壮絶な戦記。




†シベリア強制労働収容所からの脱出者たち


スラヴォミール・ラウイッツ…本書の著者、脱走計画の首謀者、ポーランド騎兵隊中尉。(26才)
ソ連の捕虜になりスパイ容疑をかけられ強制労働二十五年の刑を受ける。

マコウスキー…ポーランド国境軍大尉(37才)

パルチョウィッツ…ポーランド騎兵隊軍曹(41才)

コレメノス…ブロンドの大男

ザロ…ユーモア好きのユーゴスラビア出身?店員(31才)

マルチンコヴァス…リトアニアの建築家(28才)

スミス…アメリカ人技術者(50才?)

クリスチーナ…別の収容所から逃げてきたポーランド人少女(17才)
途中から彼らの仲間に加わる。
ソ連共産主義に扇動され、暴徒化したウクライナ農民らよって地主であった両親を虐殺され、家を追われた。




シベリアからインドまでって…。思わず世界地図を広げましたよ。



凍死する危険のある酷寒のシベリアを脱走すること自体、勇気がいるし、その上、灼熱のゴビ砂漠や雪のヒマラヤ越えなど考えただけで、気絶してしまいます。
冒険モノが好きな方にオススメです。


感想ですが、クリスチーナと彼らが出会ってからが読んでいて一番ドキドキしました。

彼らの勇気や体力、精神力、知力もさることながら、その紳士ぶりにも敬服するばかりです。


話がそれますが、人間の根源的な歴史や日本人のルーツについてもちょっと考えさせられます。

この本によると、モンゴル人はお辞儀をし礼儀さえわきまえれば、シラミだらけの旅人でも、親切に手厚くもてなす風習があるようです。

旅人に親切、これはモンゴル人が根っからの遊牧の民であるところから来てると思います。


今でこそ定住は当たり前の我々だけど、農耕が始まる前の遠い昔は、生活のため流浪する人々が多かったわけだし、遠いモンゴルの地からも東の果て日本まで来ることは、ごく自然の流れだったのでしょう。







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まるでお伽話に出てきそうな宝石のように美しい池、青森県十二湖の青池。

この青さ、美し過ぎて呑み込まれそうなほど妖しい気配に満ちている。




ほかの大きな湖岸近くに閉まった茶店があって、そのわきに鉄製の頑丈な檻があった。

なかで黒く異様なものが動いていたので覗いてみたら、そいつは熊だった。
なるほど茶屋の看板に「クマのいる店」だったか大きく書かれてある。

しかし飼っているというより、気の毒にも熊を閉じ込めているだけに見える。


熊にはこの檻が狭苦しいようだった。
落ち着きなくイライラしていて、それを紛らわすかのように、あるいはふてくされたように、ニンジンをガリガリ音を響かせ、かじっていた。


十二湖の奥は自然が保護された世界遺産の白神山地なのに、何ゆえに、こんな狭い檻で寂しく見世物にされているんだろうかと疑問を感じずにはいられなかった。





歩き始めてだいたい一時間弱くらいだろうか、しだいに登山道が残雪におおわれて消えてゆく。(6月7日)

踏み跡と赤くペイントされた木を指標に歩く。

雪で滑落しそうな難所もいくつかあり、ロープが張ってあった。

私は靴裏がツルツルに減った履き古しの靴だったので、案の定、雪に滑らされコケまくった。

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頂上付近は広大にひろがる湿原地帯に池とう群が点在し、さながら空中庭園のよう。
棚田にも見えることから、苗場の由来らしい。

心地良い木道となだらかな雪上を歩くと、営業中の山小屋が見えて来る。
(登り三時間)

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