母がチェロとバイオリンで久々に二重奏をしましょう、というお話を持ってきたので、以前から合わせてみたいなと思っていた「カヴァレリア・ルスティカーナ」のintermezzo(間奏曲)を合わせてみることになりました。
スローテンポな曲は、細やかな情感の表現が難しいのですが、曲の完成度が高いだけに、内輪で弾いている分にはとても心地の良い曲です。
そして、ユニゾン部分で美しいハーモニーが奏でられると、自分と世界の境界線が溶け合うような感覚になる不思議なパワーの曲です。
マニアックですが、エネルギー的には、魚座の海王星の終盤度数(まさに今)な感じがいたします。

今回演奏するとなって、はて、このオペラはそもそもどんなお話だっけとなり、全曲通して鑑賞してみると、とても
泥臭いリアリズム的な歌劇であることを知りました。
1.間奏曲としてのみ味わう→2.歌劇の幕間に、後半の展開を想像しながら味わう→3.歌劇を通して鑑賞したあとで、歌劇の世界を俯瞰した視座から味わう
どのような味わい方をしても美しい曲に違いないのですが、3の世界観を知ったあとでは、1の世界観にいた自分はなんてちっぽけだったのだろう、ということに気づかせてくれる曲です。
ということを書いていて、偉大な作曲家のお仕事ってそういうもので、当たり前のことを書いているだけなのだなと思いました。
ブラームスの間奏曲然り、風と共に去りぬのタラのテーマ然り。
ちなみに歌劇の舞台のシチリア島は、華々しいリゾートあり、素朴な漁村ありの魅力溢れるところです。
タオルミーナの楽園溢れる雰囲気
シラクサの遺跡