時系列が分かりにくいとのご指摘をいただいたため、再度、整理してみました。
 
私は、STAP関連書籍を読みながら、その都度、気になる部分を書いているので、内容が前後しています。
それでも、当ブログの読者の方々は、わかりにくいと感じながらもがまんしてくれているようで、心から感謝です。
 
CDBゲノム資源解析ユニット(GRAS)に、小保方氏が、1回目、STAP(幹)細胞を遺伝子解析のために持ち込んだのは2012年の8月です。
この時に解析されたSTAP FI細胞には、すでにアクロシンが入っています。
STAP(幹)細胞は、この時すでにES細胞で汚染された細胞でした。
 
小保方氏が、わざわざ、そうした疑惑の細胞をもちこんでしまったということは、小保方氏は、細胞の遺伝子を知らなかったからでしょう。ねつ造犯人として疑われてしまう行動を、自らが不用心にするでしょうか?
もし、小保方氏が本当にESを混ぜたとしたら、細胞の異変を知っているわけですから、解析されないための工夫をしたのではないでしょうか?
小保方氏がねつ造が疑われるような行動を躊躇なくしてしまった事は、小保方氏がSTAP(幹)細胞がESに汚染されていることを知らなかったなによりの証拠と考えて良いでしょう。
 
すでに、2012年の時点で、STAP(幹)細胞には、実験妨害、あるいは実験ミスが存在していたのです。

2013年の1月に、小保方氏が、2回目の遺伝子検査のため、STAP(幹)細胞をGRASに持ち込みます。
2013年の3月には、小保方氏は、STAP論文をネーチャー誌に投稿します。
2013年の6月、リバイス論文作製のため、小保方氏は、3回目の遺伝子検査のため、STAP(幹)細胞をGRASに持ち込みます。

ちなみに、2013年の3月31日、若山研究室が山梨に移転しています。
 
桂報告書には、小保方氏らがGRASに持ち込んだFI幹細胞にはアクロシンが入っていること、
Oct入りB6マウスホモから作られた別のFI細胞は他のマウスの細胞が混じるとの解析結果が書かれています。
 
ネーチャー論文として世にでたSTAP論文では、STAP(幹)細胞の多くは、Cag入りマウス(母123と父B6)から作られていると書かれていたため、アンチ派は待ってましたという感じで、小保方氏の論文ミスを騒ぎ出しました。
しかし、この騒ぎの裏には、”ESを使ったSTAPねつ造事件を暴く”との意図が隠されていました。
マスコミと分子生物学学会は、桂報告書の最終報告が出る前から、確信的に小保方氏がねつ造したと主張してきました。

マスコミと分子生物学学会は、STAP(幹)細胞の遺伝子解析の結果を知らないはずなのに、最初から確信的にねつ造断定できてしまうのは、おかしいわけです。
 
GRASにはSTAP(幹)細胞の遺伝子異変のデータがあるわけですが、これは著者以外は知ることができません。しかし、その情報が外部に漏れ、マスコミと分子生物学学会がその情報を入手できれば、STAP(幹)細胞はES細胞から出来ているとの確信を持つ事ができます。
 
今回の事件では、そうした情報の漏れがあったからこそ、マスコミと分子生物学学会の強気の姿勢があったのだろうと想像します。
 
若山氏は論文著者ですから、GRASの結果は入手できる立場です。
そこから、情報が洩れることもあるし、GRASから漏れる可能性があります。
 
GRASの解析結果というのは論文の根幹にかかわる事であるにもかかわらず、共著者内で話しあったかどうかはわかりません。
この近辺を考えるための情報としては、「あの日」に笹井氏の言葉として、「今回は浅い遺伝子解析にとどめよう」があります。
 
前回の5月14日の学とみ子のブログに書いたのですが、相澤氏の言葉から、GRASの解析の異変について上層部は知っていた可能性があります。
理研上層部は、GRASでの解析された検体は、ES汚染があるかもしれないので信用しないとみなしていた可能性です。
 
小保方氏と若山氏は、協力して盛んにSTAP(幹)細胞やキメラマウスを作っていた時点で、すでにESが混入されていたわけですから、実験ミスでも故意でも、いづれの場合にしろ、ES混入を犯した人がいるわけです。
それが、疑われるのは複数の人であるはずです。小保方氏だけではありません。
 
若山氏は本来、GRASの結果にはアクセスできる立場でありながら、おかしな行動をとるのです。まるで、GRASの解析結果を知らないかのようにです。そして、論文が発表されたにもかかわらず、独自で遺伝子を解析したとして、論文と違うと騒ぎ始めます。そして、理研が認めないして、細胞データを遠藤氏に渡したり、結果を改革員会に流して、公表しました。
 
小保方氏は、若山氏から譲られて保存していたSTAP(幹)細胞の遺伝子内容を知らないからこそ、小保方氏自身でGRASに細胞を持ち込んでしまったと思います。
こうして、仕組んだ誰かの策略により、小保方氏はねつ造犯の汚名をきさられるはめになるのです。
 
小保方氏がSTAP細胞をつくるたびに、毎回、毎回ESをまぜるというのは大変な作業です。
STAP(幹)細胞のFLSは解析されただけでも8種類、CTS3種類あり、これがすべて同一の遺伝子異常を持っています。
STAP細胞は生きたマウスからつくられるわけですから、用いたマウスの遺伝子構造はその都度違ってくるはずです。親マウスの条件で、いろいろな遺伝子構造のSTAP(幹)細胞ができてしかるべきです。
 
しかし、今回桂報告書の解析では、STAP(幹)細胞の遺伝子は、同じになっていました。
桂報告書は、毎回、毎回 ESが混ざったと言うのです。そして小保方氏が混ぜた可能性が高いとの結論です。
 
本人はそれを否定しているわけですから、それ以外に考えられることは無いか?を探さなければいけないはずです。
 
それを解く鍵は、若山研究室はクローンマウスのメッカだという事実です。
用いられたマウスが全部、同じ遺伝子のマウスにすることが、可能なのです。
つまりクローン化されたマウスを用いれば、同じ遺伝子構造をもったSTAP(幹)細胞を作り出せるし、細胞レベルを冷凍保存することが可能になります。
 
STAP細胞の謎を本気で調査しようとすれば、疑わしい人を複数にして、可能性を列記しないといけないのです。
実験にかかわった人たちすべてをフェアに調査する必要があります。
このブログのようなアンチねつ造派は、細胞の遺伝子調査では、事件を解明することにならないことを唱えているのです。
 
桂報告書は、以前の自己点検委員会の調査を追従して、小保方捏造論で結論して終わらせたいとの意向で作られたものです。
外から選ばれた外部委員たちは、何の作業をしたのでしょうか?
小保方氏の新たな調査依頼があっても、外部委員たちはどうすることもできなかったと思います。
 
桂報告書のデータを作製したのは、ねつ造推進派に属する組織の人たちがメインでした。“理研の頭脳を集め、高い精度で検査を極め、正確な結論に導くことができた。”との誇りが感じられます。
 
但し、調査員たちの中には、アンチねつ造派もいたと思います。その人たちは、テラトーマのGFP遺伝子の微妙な残存結果を残しておいてくれました。ここは和モガ氏のブログ参照ください。
http://wamoga.blog.fc2.com/blog-entry-149.html
 
 
須田氏は書籍発売後、STAP事件についてのコメントをしているのでしょうか?
一方、詫摩氏は時々ネットでの論評をお見受けします。
最近、バカンティ氏による特許のための宣誓供述書に対し論評しています。
内容は、やや見当はずれになっています。
そうした部分を紹介しましょう。
https://news.yahoo.co.jp/byline/takumamasako/20170115-00066499/
彼女は以下のように書いている。引用は青字
皮膚や神経細胞などの外胚葉性の細胞、肺や肝臓などの内胚葉性の細胞、筋肉などの中胚葉性の細胞の3グループだ。多能性(pluripotent)はこの3グループすべての細胞になれることが定義だ。
それを示す方法には、
1.シャーレの中で3グループすべての細胞の分化できる
2.マウスに移植してできる奇形腫(テラトーマ)の中に3グループの細胞がある
3.キメラマウスをつくったときに3グループの細胞になれる
の3つがあり、2か3ができれば「多能性」と呼ぶことができる(ヒト細胞ではキメラマウスづくりは倫理的に許されていないので2までで証明する)。
バカンティ教授の供述書に戻ると、シャーレの中で神経細胞っぽい姿になった実験は、1の実験の一部にしか過ぎず、多能性の証明としてはまったく不十分なのだ。
引用終わり
 
シャーレの中で神経細胞っぽい姿になった実験で、多能性という意味では私はすごいと思います。
将来の医学応用としては、幼弱細胞が、体の全部の組織になる必要なんでないんです。
幼弱細胞から、何らかの機能する細胞へと分化していくための道をつける方法があれば、医学的価値の高いものです。
そうした医学の発展を考えるための思考は、詫摩氏には無いようです。

3.キメラマウスをつくったときに3グループの細胞になれる
との記載にも、誤解が生じやすいです。
キメラマウスとは、内、中、外胚葉のすべてが発現して分化していかなければマウスになりません。
詫摩氏の説明では、キメラマウスの体から、内、中、外胚葉の部分を確認せよ!との意味になりませんか?
詫摩氏はそうは言っていないつもりでしょうが、初心者が読むとそのような解釈になるかもしれません。