ドラマ 舟を編む(1) 甲州弁 | 楽典詩人

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毎週日曜NHKのドラマ「舟を編む」を楽しみに観ている。

 

だいぶ記憶が薄れているが、以前観た映画のそれよりも面白いと思う。

映画では助演的な扱いだった元ファッション雑誌の女性編集者ミドリが主役扱いで、彼女が辞書編集にのめり込んで行くストーリーになっている。

 

先々週は、彼女が子供だった頃に両親が離婚して実母と別れることとなり、山梨に住む実母が言った「からかう」という甲州弁をミドリが誤解したことが、二人の関係を傷つけ、その方言の意味を知ることをきっかけに二人の関係が修復されより強くなるというストーリーだった。

 

40年前にたった2年だが甲府で勤務したことのある私も、その言葉の記憶がある。

庶務担当のオジサンの職員がその「からかう」をよく使っていた。

彼以外の地元職員も使っていたかもしれないが、私にとっては「からかう」はそのオジサンと強く結びついている。

当時私もこの言葉に違和感を持ち、それが標準語のように、他者を貶めたり辱めたりするという意味でないことは分かっていたが、地元の人にその意味を確認したことはなく、おおよその感じでドラマで説明されたような意味だと思っていた。

久し振りに、もう名前も忘れてしまったそのオジサンの面影を思い出した。

 

このエピソードは原作にはないので、シナリオの執筆者が甲州弁の「からかう」に私と同じように違和感を覚えてこの話を作ったのかなと思い、少しうれしくなった。