バインミー 高田馬場 | 楽典詩人

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15年以上前なぜかビリヤードにはまった。

始めはある高齢者のサークルに入って、当時もう珍しくなっていた四つ球をついた。

このゲームの特徴は、徹底的に実力差が出てしまうことで、そのため、ゴルフのようにハンディキャップをつけて争うことになる。

このハンディキャップ数を減らすため練習に励むのが一般的のようだが、私にはその熱意が起こらなかった。

 

あるとき、高田馬場のビリヤード場でポケットビリヤードをしていると、とてもうまい親切な人がいて、いろいろとアドバイスをしてくれた。

それから彼らのグループに入る形で毎週ビリヤード場に通った。

彼らは、複雑なルールの聞いたこともないようなゲームをしていたが、私とは9ボールで付き合いしてくれた。

9ボールには運の要素がかなりあり、下手な私でもたまにまぐれで勝てることがあり、嫌にならずにゲームができる。

 

週末の午前中から集まって玉を突き、終わるとみんなで遅いランチをあちこちの店で食べて解散した。

私が最年長で、他のメンバーは50歳前後のおじさんたちで、なかに20歳代の男女もいた。

夏には暑気祓い、花火見物、冬は忘年会など、ビリヤード以外でもとても楽しい付き合いができた。

 

もう10年以上前に、高田馬場駅近くの裏通りにバインミーのテイクアウトの店ができた。

私が利用していた区営の駐輪場の近くだった。

 

ビリヤードを終えて駐輪場に戻るときは、その店にいつも行列ができていた。

その時はバインミーというものを知らなかったので、ネットで調べるとベトナムのサンドイッチとのことだった。

そのころから、町にはいろいろとエスニック料理の店ができてきており、そうした流行の一つだと思った。

多少興味はあったが、行列していたので一度も買ったことはなかった。

 

単なる流行ではなかったのか、その店の行列は長期間続いている。

私の関心がビリヤードから水泳や空手に変わっていったので、高田馬場に行く回数が少なくなり、それにコロナが追い打ちをかけここ3年以上一度もビリヤードに行かなかった。

 

この春からまた、思い出したようにたまにビリヤードをするようになった。

先日は出かける前から、昼はあの店でラーメンを食べようと思って出かけていたが、いざ行ってみるとその店に行列ができており、酷暑の中行列するのは無理だと思い、駐輪場に戻った。

 

いつも行列ができていたバインミーの店に、その日はなぜか行列がなかった。

ふと思いついて、これを買って帰り自宅で食べることにした。

 


 

ハムとレバーペーストにした。

思ったよりずっしりと量感があった。

パクチーは苦手なのだが、これはあまり嫌でなかった。

毎週食べようとは思わなかったが、いつも行列ができていた理由が分かった気がした。