大学ラグビー、公立校びいき | 楽典詩人

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甲子園の高校野球も出場校の大部分が私立の強豪校になっている。
まれに、公立の進学校などが出場して活躍すると新聞・テレビをはじめ世間一般がなんだかその肩を持つような雰囲気ができる。
無名の私立高校の出身だが、私もなんだか公立高校に肩入れしたくなる。
運動能力が入学の評価基準とはならない学校で、懸命にスポーツに取り組んで結果を出しているところに惹かれるのだろうか。
 
駅伝についても、昨年の全国大学駅伝のレースを見ていると、東北大学、新潟大学だけが公立校であとはすべて私立の大学だった。
観戦中は、母校でもない東北大や新潟大学に肩入れしたくなったが、先頭からはずいぶん遅れていたのでほとんどテレビ画面に登場しなかった。
 
正月には、箱根駅伝を毎年テレビで見るが、まだ一度も国公立大学を見たことがない。
アマチュアスポーツの花形でありながら、スポーツエリートとして私立大学に集められた選手だけのレースのように思えて、なんだか箱根駅伝の観戦をつまらないものにしている気もする。
 
 
この正月に国立競技場に大学ラグビー選手権の準決勝を観に行った。
京産大vs早稲田、帝京vs筑波の2試合だった。
私の出身大学にも歴史だけは長いラグビー部があるが、その戦果が一般紙に掲載されるなどということは一度もなく、大学選手権など夢のまた夢だ。
 
 
この準決勝の4大学には縁もゆかりもない(早稲田、筑波出身の友人はいるが)ので、どれかのチームに肩入れするという必要はない。
公立校びいきという点からいえば、筑波ということになるが試合のプログラムを見ると、筑波の登録された30人の選手のうち28人が体育系の専攻であとは、理工1人、文科1人だけだった。
つまり、将来体育教師やスポーツ系の研究者になる運動の専門家たちだった。
 
京産大vs早稲田についていえば、大学選手権で優勝するのはほとんどが関東の大学なので、判官びいきで京産大を応援した。
近くのだれかの「京産大はカタカナ名前の人が多いね」と言う声が聞こえたのでプログラムを見ると、南太平洋のあたりの名前と思われるものが多かった。
戦力強化や日本人選手への刺激からも一定数はそうした選手も必要と思うが、登録された30人の選手のうち5人が日本名前ではなかった。
残念ながら、33:34の1点差で京産大が負けてしまった。
 
帝京vs筑波についていえば、公立びいきからすれば筑波かもしれないが、あまりにその差が大きかった。
帝京の試合はこれまでに何度も観たことはあるが、いつもスポーツマンシップの見本のように正々堂々と戦う姿に感銘を受けていた。
今回もそうした試合だった。
帝京はうまくて、強くて筑波を圧倒した。
 
 
71:5という大差だった。