フランスの額装3 | フランス額装、アトリエ・オリーブのブログ

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フランス額装のアトリエ・オリーブブログです。

額装や額縁の事、西洋美術の事、アートの事、フランスでの事、 猫についてなどを書きます。

私は、パリでフランス額装に出会いました。

なので、その存在も、その時まで知らなかったのです。。。。

 

パリ12区にある額装店の写真

 

 

今では、額縁や絵を飾るマットの幅なども気になるのですが、

以前は、全く気にならず、、、ソフィー・マルソーさんのサインを

自分額装をした際にも、ああ とても酷い作品でした。

 

パリで少し額装に出会い、少し学んだ後に、せっかく学ぶのならば

資格を取得しようと、資格取得コースのあるアトリエにて額装を

学びました。

 

私の恩師、ローレンス先生のアトリエ、 Cadratureでは、

CAP国家資格取得コースと趣味のコースがありまして、

基本は同じですが、資格取得コースでは、試験の合格を目指し、

試験で要求される内容がカリキュラムに組み込まれていました。

 

CAPコースでは、わりに堅く、基礎をしっかりという額装を多くを

学びました。

ローレンス先生曰く、 例えば、ビゾーファンタジー などは、

(大き目で湾曲のビゾーです。ビゾーはテクニックの一つです。)

こういう感じは、趣味のコースで教えるのよ。

と言われていまして、、、

正直、私が可愛いと思う額装の多くは、先生の趣味のコースらしい

額装なのだそうです。

 

 

 

こういった額装です。

 

このCAPを取得する人は大人もいるけれど、自分の職業と決めて

学び、受験をするフランスの若者も多くおります。

確か26歳位までは、公立の学校にて、授業料は無料で入学が出来るのです。

 

ローレンス先生のCAPコースには、既に何年も額装を学んでいて、

これからの第二の人生の為にこのコースを受講している、

大人の女性が多くおりました。

皆様、これから自分でお店を開いたり、授業をしたりと、様々な目的

を持っているようでした。

 

クラスメートの皆さんは、こんな話をしていました。

 

この試験を受験する為に、若い子達たくさんも学んでいるでしょう。

でもね、若い子達は、額装のクリエーションが欠けているのよ。

そういう事に慣れていないのね。

 

なんて話をしているのです。

 

若い子達は、ローレンス先生の趣味コースで学ぶ様な

作品をまだ作っていないのではないかと思います。

なのでまだクリエーションが足りないのかもしれません。

 

以前、ローレンス先生のアトリエに来ていた、

エクラ・ド・ベールという、フランスの額装、カルトナージュ専門店の

責任者の方と一緒に昼食を取っていた時、彼女は言いました。

 

エクラ・ド・ベールでは、額装をする人は全てCAP取得者です。

彼らは、綺麗な線を引くし、カットも上手、でもクリエーションに

欠けているのよ。

 

そうなんだ。。。。 と思いました。

 

しかし、私だって例外ではありません。

年齢だけはいってしまいましたが、 CAP合格の事ばかりで、

クリエーションや可愛い額装のテクニックが不足しています。

 

これでは困ると、フランスで購入をした額装を本を読んだり、

日本では、フランス額装の先駆者、坂本宣子先生の授業を

受講したりと、クリエーション力を高める様に頑張っております。

 

しかし、坂本先生はおっしゃいました。

 

額装は、絵やドキュモン(作品)を美しく飾るもの、

なので一番美しく見えるマット(作品の周り)のサイズの割り出し

などがとても重要。

難しいテクニックを使うことに集中しないで、何が大切かを

分からないといけない。 

 

本当にそうですね。

 

私の精進はまだまだ続きます。