逆流性食道炎・食道裂孔ヘルニアとバレット食道および機能性胃腸症(機能性ディスペプシア=FD)・萎 | 【大阪】 整体師養成校 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院                      JHSC整体治療室 = 公式ブログ

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逆流性食道炎・食道裂孔ヘルニアとバレット食道および機能性胃腸症(機能性ディスペプシア=FD)・萎縮性胃炎の整体治療
患者Mさん=28才-女性-主婦/会社員の症例

 

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①    Mさんの病歴・・・
患者Mさんは、4年半前に三日間続いた飲み会の後にさらに4回目の飲み会があり、その際の暴飲暴食後に”胃袋を両手で掴まれる様な激痛”が一晩中続き、嘔吐も繰り返したそうです(☚吐血は無かったそうです)。それ以降、心窩部=みぞおちとその裏側の背中に強い違和感=疼痛が生じ、すぐに近医(内科)を受診し漢方薬治療を2か月ほど続けたそうですが効果は全く無かったので、改めて胃カメラで検査したところ「逆流性食道炎と食道裂孔ヘルニア」と診断を受け、新たな投薬治療を受けたそうです。しかしそれも効果が無く、その後(☚今から3年前)「機能性胃腸症」の診断も受け、別の病院では萎縮性胃炎も合併している事が分かったそうです。この様な満身創痍の状態で病院も何度も変え、何種類かの漢方薬や心療内科で自律神経系の投薬療法、あるいは鍼灸治療や整体、マッサージなど、ありとあらゆる治療を4年以上続けてきたそうです。それでも、今日までの4年間ずっとみぞおちとその裏側の背中に強い違和感(時に疼痛)が一日中続き、消化不良便や下痢便もあり、時折息苦しさも生じるそうです。少量だと食べられるのですが、昼に食べたものが夜8時になっても胃の中に残っている感じがするそうです。また、少し食べる量が多いと食べたものがみぞおちに引っかかった感じが1週間程度続き、その期間はほとんど食事が出来ないそうです。息苦しくなる事もあり、こういった症状が4年以上も続いて改善傾向が全く無いので、最近ではノイローゼ気味になっているそうです。



②    Mさんの診察
・胃食道接合部に炎症はあるそうですが、バレット食道は無い、と言われていたそうですが、別の病院での検査でバレット食道もある事が分かったそうです(☚グレードは覚えていないそうです)。
・血液検査ではコレステロール値が少し高めで脂肪肝の指摘を受けているそうです。血圧は108/65mmHgだそうです。脈は75回/分だそうです。
・ゲップや呑酸、胸やけはあまり無いそうです。
・かなり以前から腹部と背中、そして左右大腿に強い掻痒感が生じ、(仕事などから帰宅後に)痒みが収まるまで掻きむしるそうです。同部の皮膚表面に湿疹などの発疹やみみずばれは無いそうです。
・出血傾向や眼瞼の黄染はなく、手掌の紅斑もありませんでした。
・排便は2~3日に一度あるそうですが、軟便時に下痢便がほとんどで、別の病院では「過敏性腸症候群」との診断も受けているそうです。
・お腹を膨らましたりしぼめたりすると、左上腹部で「ゴロゴロ」といった音を鳴らすことができるそうです。
・月経周期は30日で月経期間は7日、生理痛はほとんど無いそうです。
・十代の頃からチョコレートやバターケーキなどの甘い食品が大好物で、成人後も(食欲が無い時も)多く食べているそうです。また、卵の黄身も大好物だそうです。
・高校生の時に、突発性難聴とメニエール病に罹患されていたそうですが、その後完治しているそうです。
・気道は正中にあり、甲状腺の腫脹や萎縮はありませんでした。
・腹部聴診上、グル音はやや弱く聴取できました。血管雑音はありませんでした。
・腹部触診上、全般的に膨満傾向で緊張と圧痛がありましたが、特に心窩部と右季肋部、そして回盲部と十二指腸空腸曲部が顕著にありました。腫瘤感や抵抗感はありませんでした。胆嚢底はやや腫脹して硬く触れました(☚柔軟性はそれ程ありませんでした)。肝辺縁はやや鈍・平滑・軟で触診できました。脾腫はありませんでした。




➂ 治療目標と整体治療
  ⑴    下部食道括約筋の疲労を回復し筋力を戻して胃酸の逆流を防ぐ
  ⑵    胃体~十二指腸~小・大腸の平滑筋の疲労を回復し筋力を戻す
  ⑶    胆嚢の平滑筋の疲労を回復し筋力を戻して小網の緊張を解放する (☚8診目来院時より)
  ⑷    網嚢~胃体後部平滑筋の緊張を解放する(☚13診目来院時より)
  ⑸    上記⑴~⑷の臓器への血流を回復し、細胞修復機能を向上させる
  ⑹    治療抵抗の発見と改善 (身体表現性神経症の疑い?)

・胃~腸平滑筋テクニック
・下部食道括約筋解放テクニック
・十二指腸空腸曲解放テクニック
・胆嚢平滑筋テクニック (☚8診目来院時より)
・網嚢解放テクニック (☚13診目来院時より)
・腹腔動静脈~上下腸間膜動静脈解放テクニック
・横隔膜(脚)解放テクニック
・心理療法 (☚10診目来院時より導入)






④    経過と結果・・・
・2診目来院時、

「胃のあたりが軟らかくなって、背中の痛みもましです。呼吸しにくかったのが楽になりました」と仰っていました。


・4診目来院時、

「息苦しさと背中の痛みはほぼ良くなっています。でも、みぞおちの違和感はまだあります」と仰っていました。消化不良便、下痢便はましになってきているそうですが、まだ少し続いているそうです。また、食事の量を少し増やすと「胃もたれ感」が増強するのは残っているそうです。

 

・9診目来院時までに

「背中の痛み、息苦しさ、消化不良便、下痢便」は解消していましたが、みぞおちの違和感-時に疼痛-は残存していたので胆嚢の治療を追加したところ、施術後「みぞおちがスッキリしています」と仰っていました。
(10診目より、心理療法を導入しました)

 

・しかし、残念ながらみぞおちの違和感は軽微ながらもまだ続き、食事量増加による胃もたれ感もまだありましたので、13診目からさらに網嚢の治療を追加しました。すると残存していた「みぞおちの違和感、食事増による胃たれ感」が14診目から次第に改善傾向を示しました。


・15診目来院時、

「胃の違和感も無く、食欲も出てきて食べ物がおいしく感じられています。こんなに快適なのは何年振りか分かりません」と仰っていました。
 

・17診目来院時、

この約一か月間胃腸の症状が安定していたので、とりあえず集中治療は終了しました。ただ今後は、バレット食道や萎縮性胃炎の件もあるので、その悪化抑制の為、あるいは胃腸の調子の変化があれば、それに応じて適時来院して整体治療をして頂く事にしました。

 

 



⑤     今回の症例の概説、、、治療抵抗を探せ!
・本症例は、逆流性食道炎と食道裂孔ヘルニア及びバレット食道を合併している機能性胃腸症(それも4年以上も罹患しているケース)ですし、さらに萎縮性胃炎の存在も分かり、それなりの治療回数-時間が必要であろう、と予想していました。とは言え、治療開始当初から概ね治療効果は出ていたので症状解消に対して楽観はしていました。
 

・ところが、やはりみぞおちの違和感や食事増の時の胃もたれ感悪化などは完全にはなかなか解消せず、治癒への停滞傾向が立ちはだかり、その度に新たな仮説を立てては治療していき(☚例えば胆嚢の整体治療など)、最終的には心理療法まですることで何とか最終目標=症状の消失=まで辿り着けたという、かなりしんどい症例でした。

 


 

 

・ちなみに機能性胃腸症は近年クローズアップされている病名=病態ですが、漢字の示す如く胃から腸、すなわち「食道-胃-十二指腸-空腸-回腸-盲腸-上行・横行・下行・S字結腸-直腸」といった約10mの広範囲に及ぶ消化管の機能障害です。ですからその障害部位を探して一つ一つ施術していくだけでも一苦労です。さらに本症は器質性といった側面は少なく機能性の病気ですから、レントゲンや血液検査などで異常が発見できませんし、さらに心理的ストレスやホルモンなどの他臓器の影響も発症に関連するので、さらなややこしくなります。
その意味で、今回のMさんのケースでは、その愁訴に胆嚢や心理面などの胃腸以外の組織も絡んでいるのでは、と推定されました。

 

 

 

・さらに言うと、自然治癒力が旺盛であるはずの若い方が、いくら何でも4年以上も強い症状続いているのですから、そこには何らかの「治療抵抗」の存在も疑わざるを得ず、それを探すといった点からもハードなケースであったと思います。逆に言うと「Mさんの病歴」でも記しとおり、「この4年間にありとあらゆる治療をされてきた」といった治療経過が、ある意味最も重要であったのかもしれません。
 

・とにかく、整体的なアプローチが一旦終了できるレベルまで回復されたことは「よし」と考え、さらに大きな治療抵抗と予想される心理療法に入ることができたことが、今回の症例については良かったのでは、と思います。ちなみに、その後の心理療法によって、Mさんの持つ心理的課題と直面する事が可能となり、それに正面から取り組んで解決まで至ったMさん本来の自然治癒力に、敬意を表したいと思います。
 

 

 

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