整体コラム❽  内臓自動力の機序…その七「膀胱の自動力」の発生源と効率的な手技について | 【大阪】 整体師養成校 ジャパン・ヘルスサイエンス専門学院                      JHSC整体治療室 = 公式ブログ

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整体コラム❽ 
内臓自動力の機序…その七「膀胱の自動力」の発生源と効率的な手技について


前著“整体コラム❼ 内臓自動力の機序…その六「腎臓の自動力」の発生源と効率的な手技について” に続く第七弾として、次は膀胱について考えていきたい。
・まず、オステオパシーでは膀胱の自動力を次のように教えている。
エクスパー=後上方への回転様動き
インスパー=元に戻る逆方向への動き
これらエクスパー⇔インスパー交互運動も、胃や肝臓その他の臓器と同期して生じている、と述べられている。


・膀胱は胚子形成期4週頃に、胚子尾端の後腎前下方に形成される“排泄腔”が起源である。後腎は後の腎臓の起源である。同腔の前上方は尿膜に連なり、後上方は後腸に連続しているが、これら前後の連絡はいずれ消失する。さらにこの排泄腔は前方の尿生殖洞と後方の肛門管に分かれ、その中央部に尿直腸中隔=後の会陰腱中心=が形成される。そして前者、つまり尿生殖洞は正中縦方向に次の三つに分化し、その上部が膀胱になる。
1,上部…後の膀胱になる部位で、膀胱尖は尿膜管(後の正中臍索)を通じて臍まで連続する
2,中部…尿生殖洞骨盤部で、男性では後の前立腺に、女性では尿道に分化する
3,下部…生殖茎部で外生殖器に分化するが、男女でその形状や位置は異なる


・後腎の後下部から延びている尿管は尿管開口部を通して膀胱後面に接しているが、いわゆる”腎臓の上昇”によって尿管が後上方に引っ張られ、膀胱後面の尿管開口部も次第に頭側に回転移動する…(A)。また生殖茎もその発達に伴い膀胱の前下方に移動する…(B)。このA,B両ベクトルにより尿生殖洞は「く」の字型に屈曲しつつ、膀胱は前回り回転をして骨盤前下方の定位置に移動する。つまり膀胱は、前回りの回転運動のベクトルがかかりやすく発達していると言える。これは冒頭に記した膀胱の自動力方向に同じである。従って、膀胱に少しの運動エネルギーが付加されるだけで、膀胱は自動力運動を呈しやすい解剖学的環境を持っているものと考えられる。
 

・後は膀胱自動力のエネルギー源を探すだけである。但しそれには、オステオパシー的には胃や肝臓などの自動力と同期する解剖学的機序が必要である。そしてその最有力候補はS字結腸~直腸の可能性がある。それは前著“整体コラム❻内臓自動力の機序…その五「小腸・大腸の自動力」の発生源と効率的な手技について”で、大腸自動力は「1腸間膜根➡2回盲部➡3上行結腸部➡4右結腸曲下部➡5横行結腸間膜部➡6左結腸曲部(横隔結腸ヒダ)➡7下行結腸部➡8 S状結腸間膜➡9直腸上部」の腹膜接触面を通じて小腸の自動力に追随する、と述べたが、ここでは特に“8 S状結腸間膜➡9直腸上部”について注目すれば良い。それは大腸全体では“時計⇔反時計の円周的な交互運動”がその自動力であるが、“8 S状結腸間膜➡9直腸上部部”に部位を限定するとその自動力は、エクスパー時にほぼ「後上方(☚仙骨が後上方から前下方に前腕している為)」への運動を呈している、という事である。この後上方へのベクトルは膀胱直腸中隔、直腸前立腺筋膜を通じて(☚男子)、あるいは直腸膣中隔、膣直腸筋膜、直腸子宮筋、膀胱子宮筋、膀胱膣中隔を通じて(☚女子)、それぞれ膀胱を後上方へ動かすエネルギー源になる…(C)。これは膀胱そして子宮のエクスパー運動に他ならない。
 

・インスパー運動については、上記エクスパー運動による緊張で生じた下記組織の弾性力…(D)が寄与しているものと考えられる。
1,膀胱平滑筋・筋膜の弾性線維
2,恥骨膀胱靱帯の弾性線維
3,会陰横靱帯
4,内・外側恥骨膀胱靱帯または内・外側恥骨前立腺靱帯
5,尿道膣中隔

 

・従って膀胱は
C>D=後上方へのエクスパー運動
C<D=元に戻る反対方向へのインスパー運動
のエクスパー⇔インスパーの自動力交互運動が生じる事になり、それは大腸の、ひいては胃やその他臓器のエクスパー運動に同期して生じるの事になる。

 

・臨床的観点からすると、オステオパシーでは膀胱への誘導法の前に膀胱平滑筋への直接法や恥骨膀胱靱帯の緊張緩和・癒着の解放などの施術を推奨しているが、これは重要なことだと思う。ただ、これらだけでは充分な自動力回復あるいは自然治癒力増進にはつながりにくい。そこで、以下の様な施術を必要に応じて追加する方が、当該臓器の自然治癒力の回復・増進に効率的かつ有効である、と考える。
a,直腸解放テクニック
b,S字結腸解放テクニック 
c,膀胱平滑筋テクニック
d,上・下膀胱動脈解放テクニック
e,膀胱静脈叢解放テクニック
f,陰部静脈叢解放テクニック
g,骨盤神経叢解放テクニック
h,膀胱子宮窩解放テクニック
i,小腸・大腸の手技
上記手技を必要に応じて追加する事で膀胱の自動力源を活性化させ、膀胱自体の筋力を回復し、血液循環の改善により局所免疫力と細胞再生(新陳代謝)を増進する。また、自律神経的な調節と消化管の膀胱への負担を解消し、膀胱の自然治癒力の改善につなげる。

 

・女子の場合、子宮・卵管・卵巣・膣系および直腸子宮窩を解放する手技を必要に応じて追加する(☚整体コラム❾,❿参照)
 

 

 

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