勉強ができない生徒たちの見事な共通点として、子供の外での姿を親が全く知らない事実があります。
その一例を書いてみます。
塾内には医学部を狙う生徒もいれば、入れる高校を探すのが大変な生徒もいます。
私は後者をポンコツたちと見ています。
今日もポンコツたちを相手に本当に疲れました。
毎日毎日ポンコツを相手にしていると寿命が縮まる思いです。
とは言え、それが私の趣味ですから手抜きなど一切しませんよ。
しかしながら、たとえ趣味であってもポンコツたちの気持ちを理解するのは無理です。
心身ともに疲れます。
ほんの数秒で済む計算に1時間かけても何一つ進まないなんてしょっちゅうです。
例えば、↓の計算。
結合法則を用いて筆算を使わずに解くという問題です。
314 × 37 + 314 × 63 =
私は「まずは共通する部分に線を引きなさい」と教えています。
ノートの新しい行に共通する部分を書いたら、残り物は( )の中に入れるだけと指示しています。
314 × (37 + 63) = 314 × 100 = 31400
こんなに簡単なのです。
ところが、ポンコツたちは「共通する部分は?」と聞くと「314」と答えるのです。
それは違うことを伝えると、今度は「×」と言い出す始末。
私は「共通する数字」なんて聞いていませんし、「共通する符号」とも言っていません。
まさに理解不能なポンコツたち。
どうして全員が「314 ×」と言えないのでしょうか。
こういう愚かさを親は全く知らないのです。
約40年間に教えて来た数え切れないほどの生徒たちを振り返っても、ポンコツたちは絶対に教えた通りには解きません。
勉強の三原則の一つである「勉強は真似」を決して、意地でも守らないのです。
困ったものです。
親が育てたように子は育っただけです。