偏差値は明らかに筑波が上。
それは前身が東京教育大学であることが大きな意味を持ちます。
さらなる前身は今回の大河ドラマの舞台になっている東京高等師範学校。
一方、学芸大は東京府師範学校。
設立からしても国家レベルと地方レベルの違いがここから読み取れます。
ところが、卒業生を比較すると、意外な本当の特徴が見えて来るのです。
1つの基準として学芸大OBを2人挙げると、日ハム監督の栗山英樹とカラテカの矢部太郎。
栃木県小山市にある白鴎大学の教授だった栗山。
常勝軍団ソフトバンクがある中で監督に就任して7年間で日ハムを2度も優勝に導く手腕を発揮しています。
ヤクルト時代に選手として一流だっただけでなく、今や監督としても一流。
出身は東京都西部にある小平市。
カラテカ矢部はお笑いタレントであるにもかかわらず合格率4%の気象予報士。
絵本作家である父親の影響か、漫画「大家さんと僕」では手塚治虫文化賞に輝いています。
同じく東京都西部に位置する東村山市出身。
残念ながら、この2人のような人材が筑波にはいないのです。
現実的には筑波は型にはまった優秀な人材しか産むことができません。
これは両校のポジションが影響しています。
筑波大学は研究学園都市の中核を担う大学として国家レベルの事業として、東京教育大学を廃学にしてまで誕生した経緯があります。
ですから全国レベルなのです。
全国から優秀な学生が集まるのです。
ただし、全国区である事実は偏差値による輪切りの対象になってしまいます。
医専を除けば東大は無理、京大も無理という学生の集まりに過ぎません。
それに対して、学芸大は地方区。
宇都宮大学教育学部と同じポジションと考えて下さい。
地方では家庭の事情から東大に入れるような生徒でも地元の国立大学に進むケースが多々あります。
私の同級生を見ても、Fくんは地元の国立大学教育学部に教員になるために入学したものの、あまりの優秀さに大学院は東大を出ています。
今では母校の国立大学で教授。
これが地方の優秀な長男の1つのパターンです。
基本的に地元の国立大学を最優先。
従って、宇都宮大学を見れば栃木県民だらけ。
実は学芸大も都民だらけ。
場所は武蔵小金井駅か国分寺駅が最寄駅。
上記の2人の出身地を見て下さい。
東京都の西部です。
優秀なのに自宅近くの大学で構わないという高校生がたくさん集まっている構成が学芸大です。
例えて言えば、国立に入れる学力を五段階にすると、学生全員が4なのが筑波、5から2までいるのが学芸大です。
東大と同じく筑波も御用学者の巣窟。
国にとって都合の良いデータを意図的に出すのが仕事です。
それに対して、東大の博士課程を終えても御用学者になるのが嫌な、学問一筋の研究者が集うのが学芸大。
学芸大は優秀でありながら大人の政治が嫌いな先生が集まっているということです。
そのような先生が集まっている大学で5や4の質の学生が指導されたらとことん伸びます。
筑波は研究者になっている卒業生が多いですが、実は学芸大も多いのです。
まとまってしまっている筑波と型にはまらない学芸大。
ちなみに、東京都の西部の出身ではなくて大田区ですが、アニメファンならば神様のように思う押井守も学芸大。