今日は、図書館の本に貼ってあるブックカバー(ブッカー)の貼り方について書こうと思います。
図書館の本に、透明のブックカバーが貼ってあるのはご存知でしょうか?
図書館の本を借りると、なんとなく、普通の本と手触りが違いますよね?
表紙がはがれないように、透明でテカテカしたシートが貼ってありますよね? アレです。
あれは、一冊一冊手作業で貼られています。(最近は、エコの為にと貼らないところもあるようです。ただ、貼らないと特に小学校では本が壊れやすいです。)
アレの事をブックカバー、私たちは略してブッカーと呼んでいます。
ここでは、透明のシートをブッカー、本についている紙の方をブックカバーと呼んで、説明をしたいと思います。
今日は、お友達の司書にブッカーを貼ってもらった画像と共に解説していきたいと思います。
なるべくオーソドックスな貼り方をご紹介するつもりですが、長く司書をしているとそれぞれ手順ややり方が自分のやりやすい我流に変わっているので、実際ブッカー貼りをしている方には、「やり方、ちが~う」と言われる方も多いと思います。
ちなみに、私と友人もブッカーの貼り方が大きく違って、ああでもない、こうでもないと悩みました(笑)
司書資格を取る時に、案外ブックカバーの貼り方は習わなかったり、ブックカバーの貼り方のコツを詳しく書いてある説明書とか無かったりするので、イマイチわからない~と言う方の為に、ここにご紹介します。
では、まず、用意する物は、ブッカーとはさみと定規、そして、ブッカーを貼る本です。
ブッカーはいろいろなメーカーから出てます。
貼りやすさや見た感じがメーカーによっていろいろ違うので、いい感じのものをいろいろ探したりします。形態は、一枚一枚切れているよりも、ロール状のものが安価で、本の厚みに寄って調整出来るので使いやすいように思います。
はさみもステンレス製とかいろいろ使いやすい物を探してジプシーです。
ちなみに、これは友人のところのはさみ。プロっぽいはさみですよね~≧(´▽`)≦
私は、もっと小さなステンレス製を使ってます。
定規は、ブッカー専用の物が売っていたり、乾いた布を使う方もいます。
ベテランの先生はブッカー専用の定規を使ってました。定規と言っても、目盛りはありません。そして、普通の定規より、かなり厚みがあり、いい感じです≧(´▽`)≦
私は100均で買った、40cmものさし。友人は15cmくらいの定規で、先端の角度が良い感じと言ってました。
ちなみに、定規の代わりに乾いた布を用いるやり方もあります。
と、まぁ、司書はみんなそれぞれ自分の使いやすい道具を見つけて使っています。私などは、道具探してジプシーです。
そうそう、ゴミやほこりがはいらないように、ブッカーを貼る机は、きれいに拭いておきます。
2. ブッカーの台紙の端っこを折り返して、本とブッカーをちょっとだけ貼ります。
この時、注意しなければならないのは、本の位置です。背表紙の真ん中が、ブッカーの中心に合う位置、上下のブッカーが同じくらい余る位置に置きます。この置く位置を失敗すると、大変なことになります。
3. 定規を使ってブッカーを貼ります。
2をひっくり返して、ブッカーの貼られた面を上にし、定規を置いて、しっかり押して滑らせるように貼っていきます。この時、気を付ける事は、本とブッカーの間に空気が入らないようにすることです。しっかり定規を押さえて貼ります。台紙は、はがさなくても定規を滑らせる事で、するするする~っと面白いようにはがれていきます。この作業を定規ではなく、乾いた布で行う司書もいます。
4. 背表紙を貼ります。
背表紙は、定規を使わず手の指で押さえるように少しづつ貼っていきます。背表紙は丸みがあるので慎重に貼らねばブッカーがゆがんだり、たわんだりします。
5. 裏表紙も定規を使って貼ります。
4の背表紙の貼り方を失敗すると、ここで大きくブッカーがゆがんだりするのです。ここも、表紙同様、空気が入らないように気を付けて貼ります。
6. 全部貼って、ブッカーの台紙を取ります。
ブッカーの台紙を取ります……と言っても、定規を滑らせていると、勝手に台紙ははがれていくので、最後の部分だけ取るだけです。あ、裏表紙かと思ったら、こっちが表紙になっていましたね。ははは。
7. 本からはみ出しているブッカーの端をハの字に切り込みを入れていきます。
本の背表紙部分は、背表紙から少し間を取って、切り込みを入れ、小口部分は角を5mmくらい残して切り落とします。切り込みを逆に入れないように、気を付けます。この写真では表紙側の地の方しか切っていませんが、裏表紙と天の部分も同様にはさみを入れます。
8. 背表紙部分のブッカーを内側に折り込みます。
ブックカバーの片面を本から外し、さっき切り込みを入れた背表紙部分のブッカーを折り込みます。ブックカバーの角にきっちり合わせて、空気が入らないように貼ります。この写真では地の部分しか折っていませんが、天の部分も同様に折り込みます。
9. そで部分にブッカーを貼ります。
小口側のブッカーを、ブックカバーのそで部分に貼ります。ここでも、角を合わせてきっちり貼らないと、空気が入ったり、透明部分が本からはみ出したりするので気を付けます。
10. 本の角を貼る。
本の角を貼ります。7で小口部分をハの字に切り落とした部分の5mm余らせたところを角合わせて、三角に形を整え折りながら貼ります。ここの貼り方で、本の角の美しさが変わりますし、細かい作業なので慎重に。
11. 本の天と地の部分にブッカーを貼ります。
本の角に合わせて本とブックカバーをくっつけるようにブッカーを貼ります。この時、本を開き過ぎると、表紙が閉じなくなったり、貼る位置がずれると本が開き難くなったりするので気を付けます。この画像は、裏表紙の天部分だけを貼っていますが、表紙部分、地の部分も同様に貼っていきます。
12. 完成
ブッカー貼り、完成で~すヾ(@^▽^@)ノ
ほらほら、最初の時より、表紙がてか~んとしてるでしょ?
大体、5分くらいで1冊出来ると良いペースです。ベテランになると、3分切るくらい早い方もいます。頑張って早くなりたいですね。
モデルになってくれた友人よ、ご協力ありがとう。結婚指輪も写真の中で、輝いているよ(*^ー^)
では、今日はブッカーの貼り方でした~(´∀`)