1年生を担任したときのこと。

1年生は、手先が不器用な子どもが本当に多い。

こんなことがあった。



袋に入ったロールパンが一個給食に出た。

○○くんが、袋を開けたとたん、パンが飛び出て床に落ちてしまった。

「あ~あ、落ちちゃった。」

悲しそうな顔。


「一人お休みがいるから、あげるよ。今度は気をつけてあけてね。」

「うん、大丈夫。」

あ~よかった。

「あれ~?」

○○君の声。

「ん、どうしたの?○○君」


○○君がパンを二つもって困ってる。

「先生、どっちのパンを落としたかわからなくなっちゃった。」


あ~あ、頼むよう。


最後は、私のパンを○○くんにあげた。

やっと○○くんに笑顔が戻った。