円安が止まらない・・・現在ドル円157.45

こんなの再びみられるとは思わなかった。

言うまでもなく、円安の原因は「金利差」にある。

円を持っておいても意味がない、金利が付かないから

ドルや他の通貨を持っておいたほうがいいので、円ではなく他の通貨を買う

その結果として、円安になっている。

 

円安はいいことだらけか・・・?

学校教育だと、円安は国内の輸出産業が利益が上がるとか

国内産業に回帰するから良いことが多いという話を聞くけど

それはちょっと間違っている。

 

時宜に合っていない定義なのだ。

 

確かに、円高の時代は、輸入するモノで

いろんな製品を作り、産業をアップさせて

海外の企業を買収し・・・と言われていた。

もちろん、日本企業はそうして、海外の企業を買収したり

他国の安いモノを「日本円の強さ」を利用して

買いあさってきた。

 

例えば、安いワイン、安い食べ物、低い物価は

そういうことの成果でもある。

 

一方、円安はどうか?その逆であるから

「輸入するのは難しいから、国内で調達しちゃおう」となるか?

 

・・・が、実は、ここが難しい。

 

円高の時代が長く続いたため、国内の産業で原材料などを

調達しようとしても

「もう産業がない」という状態になっている。

つまり、円安の時代も輸入に頼る時代は続くのだ。

 

つまり、国内の物価が円安に比例して上昇するということになる。

 

分かりやすい例が、原油。

原油は国内で調達が可能ではないから円安だろうが円高だろうが

中東などから輸入する。

このため、物価は原油の価格だけではなく

円の強さに連動していく。

 

 

国内産業に回帰できない例として

日本もそうだけど、韓国も同様。

韓国は豚の餌を長らく国内産業で賄っていたが

韓国ウォンが高くなった時代に、飼料業界の多くが廃業し

韓国ウォンが安くなった現在、豚の餌を調達できないという事態に

陥っており、高いアメリカ産を購入しなければならないという

苦境に立たされている。

 

日本も同様に、国内産業が円高の時代で廃業しているため

さらに、創業者の高齢化などもあり

円安のメリットを享受できない国になっているのだ。

 

 

せいぜいこの円安で儲けられる分野は

旅行業界ぐらい

低賃金の旅行業界の賃金上昇をきっかけに

全産業の底上げを図ろうとしているのかもしれない。

自民党や公明党なら考えられる政策。だからこそ、この円安に

積極的に対処しないのかも。

 

まあ、与党は長らく円安誘導論を唱えてきた。

少なくとも2000年に入ってからは

小沢一郎から分かれた「保守党」「新保守党」が唱えていたため

その路線の一つであるかも。

 

 

・・・とまあ、今回は仕事の話から離れたw

 

いずれにせよ、この円安は日本経済に悪影響だと思う。

そして自分たちの生活も。

 

困ったもんだわ。