もう10年前だろうか。実は、教員免許の取得の時
老人ホームで2週間ほど、実習をしたことがある。


詳しく言っておくと、教員免許を取得するときは
必ず、社会福祉施設関係で、福祉関連の知識取得のために
どこかへ実習に行かされる。
(今でもある制度だと思うけど・・・)


聾学校、盲学校、そして、老人ホーム。

この3つに行った。


聾学校と盲学校は、別に身体の一部の機能に
制限があるだけで、学生は至って問題なく
たいへん勤勉な学生ばかりで、実は、あまり覚えていない。

その時の先生のこととか、学生のこととかを書いても
本当に普通に時が過ぎた、ぐらいしか覚えていない。


しかし・・・・最も辛かったのは
「老人ホーム」だったと思う。

(当時は「老人ホーム」という言い方が普通だったため
 この言い方で書いています。)


今でも覚えている。

2週間ほどの実習だったけど、あれほど大変だったことは無かった。


自分を含めて2人、その時の実習生だった。

もう1人の女性は、藤女子大学、有名な大学で
自分はその隣にある大学だった。
なので彼女とは話が弾んだ。

しかし、彼女と自分の担当箇所が一緒だと
あまり実習的によろしくない、ということで

(というか、彼女の笑い声が大きくて
 自分たちは度々、注意を受けていた)

当時の担当者は、2日目から


「○○さんは、2階の軽度認知症フロアーで実習を。

 ○○さん(自分)は、4階の重度認知症病棟で実習をしてください。」



「病棟?」・・・・・???


「病床?」・・・・・???


1日目は、彼女と2階だったので、軽度認知症の方ばかりで
特に問題もなく、入居者に食事を出したり、話をしたりで
楽に時が過ぎたのだが・・・


そう、2日目から、今でも忘れられない体験をすることになる。