「あれ?あれは、木嶋さんじゃないのか・・・?」

男性を殺人した疑いで、木嶋佳苗被告の
裁判が行われている。

彼女が逮捕された時、びっくりした。

そう、彼女は、友達の姉だからだ・・・・。


あれは中学生の時だったと思う。
クラスに大金持ちの子どもがいて、その子と俺は
いつも仲良しだった。
その子、は彼女の弟だった。

大金持ちの子、と言ったが、その彼は
そんなそぶりも全く見せず、普通の良い奴で
今でもよく覚えている。本当に良い奴だったと心の底から思う。

お姉さん・・・つまり、佳苗被告についても同様で
おしとやかな、体が大きい、いわば
「頼れる」感じの女性だったと思う。

もちろん、問題一つも起こさない、お姉さんだった。


いつのことか忘れたけど、俺がハンカチを忘れたか何かで
水のみ場で、慌てていたら
ハンカチかティッシュを貸してくれたことがあった。
非常に優しい人、という印象だったと思う。
そこで、何回か話をした。本当に普通の人だった。


しかし・・・・今、彼女は裁判所にいて
本当に、おぞましい、本当だったとしたら大変な罪の疑いを
かけられている。


本当だろうか・・・・ウソだろうか・・・・・

それは裁判所のみが知ることで
自分には事の真相は裁けない。

でも、ひたすら思うのは
あの日、木嶋被告が貸してくれたハンカチのことと

そして、心から信頼していた友人が
今どうしているんだろう?ということだ。


生きていると、辛いこともある。