先週末は久しぶりに映画へ。
一度諦めた「天安門、恋人たち」がレイトショーになったのです。

楽しみにしてたとは言え、内容は知らない。

「天安門」に反応しての事。

テレビで中継されたあの事件は、未だに私を動かすほどの衝撃でした。


ところが、内容は「天安門」と関係がない。

あの時代に北京で学生生活を送った、あるカップルの長きに渡る関係性が主題でした。


若いって気恥ずかしい。

愚かでもある。

自意識一杯で、性と恋愛が全てに優先した事を、見せつけられて少し辟易。

お尻をムズムズさせながら見ました。


古代でもなく、物語姓の強い戦時下でもなく、近代化された今でもない。

土臭かった中国が、緩やかに近代化される過程を、人々の風貌や服装の変化、街並みの変化という、微妙な匙加減で見せるのは、ビジュアル的に高等技術。


主役の2人も、文句のない今的な美男美女とは違う。

内的な不安定さと滲み出るフェロモンで、異性を翻弄するタイプ。


仏映画的だなあと思ったら、中仏の共同制作でした。

中国映画界の成熟を示す作品です。


似た者同士の2人。

時を経て再会して、又混沌とした関係に入って行くのかと思ったら、男は意外な決断をする。


彼女にも選択の余地はあったのに、自分でその勇気はない。

外力に流され、どこまでが自分なのか分からない女に対して、流された過程で、男は自分で未来をコントロールする力を身に付けた。

監督はこれが言いたかった?

私には救いです。


魅力的なだけに、罪深き男女の物語でした。


今日の市場で手に入れた、美しい金彩のガラス鉢です。


金彩の下には、彫りがあります。
このお家の当時の豊かさを思わすお品が、他にも色々ありました。


さて、何をいれましょう?
冷たいスープ?
マスカットとかも良いなあと、頭を巡らせる夕暮れです。


今日も暑い1日でした。