出品代行する、初出しのお品が届きました。 

開けると、ことごとく中国国宝の出来の悪いコピー品。😳😭

そんな物を見て、目を狂わせたくないし、市場に出すにも恥ずかしい。😰😭😡😱

頭を抱えました。


古筆も読める、目のある方なのに、どうしてだろう?

電話でそう伝えると、笑い転げます。

「主人が中国に行っては、買って帰ったのよ。

本人は宝物のつもりだったんだけど、駄目?

本にも出てると自慢してたのになあ」


(本に出てるあれ!)ほど、怪しいものはない。
出版物記載は、うぬぼれ鏡に拍車がかかる最強のアイテムかも?

さあ、心を沈めよう。
古い曼荼羅です。

もしかしたら木版では?と疑ってしまった。
(もっとも曼荼羅は木版にも、良いお品がありますが)

拡大鏡で何度も見ます。

丁度中国の少女がやって来たので、2人で拡大鏡を手に右往左往。


結論としては、これは手描き。

元の持ち主の言う「宋時代」はともかく、かなり古い物だろうと、なりました。


古色を付けていても、現代の新しい印刷なら、インクジェットプリントなので、拡大すれば分かります。

でも古い物は版画に最後の一筆を加えた物もあり、見極めが難しい。

勉強課題ばかりが出てきます。


今日は彼女に助けられてばかり。

おまけに、来日中の父上を引っ張ってきて、兼ねて狙っていた薬箪笥をゲット。



娘が可愛くて仕方ない父上。
おねだりされながら、楽しそうでした。
さて、どんな風にお部屋を整えるのでしょう?


真贋判定を、あまりに助けて貰ったので、お礼にプレゼント。



大きな竹の硯箱です。
実は、先日の作家さんもとても興味を持たれたけど、まだ私に手放す勇気が無かった。

彼女なら、このままでも、自分で直してでも使うだろうと、とっさにプレゼントを思いつきました。

きっと、これが彼女のところに、行きたがったのでしょうね。


「こんな大きな竹がある?」

「でも、本物の匂い。

竹に間違いないわ」


中の漆に傷みがあります。

「直したい。

大学の修復科の人か、中国の修復の方に相談してみる。

あまりに高ければ、自分でやってみる」


この竹箱に意志があったと思いませんか?

彼女を次の持ち主と決めて、私にプレゼントさせた気がします。


頂いたものの、この2週間ほど眺めて、諦めがついた私。

バトンタッチにほっとしました。