昨夜はレイトショーに。
やっと取れた時間で、「マリウポリの20日間」を観ました。
今年度のアカデミー賞で、長編ドキュメンタリー賞を受賞した作品です。
マリウポリは、ウクライナ南東部の湾岸都市。
2022年2月24日のロシアによるウクライナ侵攻の初期に、頻繁に報道された地です。
見始めて直ぐに、(あれ?このシーンは何処かで見た気が?)。
傷ついた妊婦や子供たち、病院と、既視感があります。
AP通信のウクライナ記者、つまりこの作品の監督が、ロシアの侵攻直後に、唯一世界に発信した映像なので、当時も使われたのでしょう。
あレラの映像が、これほどの危険と困難の中で、撮影された事。
記者やマリウポリの人々の、世界に向けた、命を掛けた必死のSOSだったのだと、改めて気付きます。
覚悟して見たもののやはり重い。
それでも、これらの映像は侵攻から20日後まで。
撮影者も脱出せざるを得なかったこの後、マリウポリの戦況は更に厳しくなった。
ロシア軍に包囲されて、巨大な製鉄所にアゾフ大隊が立て籠もる。
世界中が息を呑む中、人道回路を使った命がけの脱出と、徹底抗戦が始まりましたね。
この地は今、ロシアの支配下に置かれています。
侵攻の爪痕を消し去るかのように、再開発が進んでいる。
今の状況下では、ウクライナサイドの映像が、入ってくる事はありません。
監督が危険を冒して撮影を続けた理由を、
「自分の娘たちに、お父さんはこの戦争を止める為に何をしたの?」
と聞かれた時の答えだと呟きます。
あれほどの映像を見ながら、何も出来なかった私達。
私達は戦争を止める為に何をしたのか?
過激だとお叱りを受けるのを覚悟で、私の呟き。
「どうして初期に、世界規模でもっと積極的に、ウクライナと共に武力参加して、ロシアと戦わなかったのか?
他国に侵攻したら、世界中が許さない。
世界を敵に回すのだ。
…と毅然と示して、ロシアを撤退させるべきだった。
ウクライナに前面を任せて、ダラダラ中途半端な支援をせず、早期に決着出来なかったのか?」
私の本音です。
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