朝一で市場に荷物を運ぶ予定が、カーゴさんの都合がつかない。

昼下りになった。


(チャンスを生かして勉強しろという、神様の御心かも?)

そう思い、昨日作った荷を再び解いて広げる。

繰り返し、しげしげと見た。


預かったのは友人のご主人の遺品だ。

ご主人は骨董狂いの書家だった。

中国で買ってきた、素晴らしい硯などが沢山ある。


この分野は、今まで興味が無く、値打ちも分からない。

それでも相当のお品なのは、雰囲気から感じる。


ご主人の側で見、自分も好きで勉強して、こういう方面に詳しい彼女が、大体の仕分けをしている。

調べたと言っても、私はその先をネット検索しただけ。😅


彼女のお陰で色々勉強出来た。
有り難い事です。
でも、自分の物にしたら、調べた事がもっと身に付くのだろうなあ。

若い頃に読んだ(見た?)斎藤真一の画集を捲っていると、作品が浮き上がってきて驚いた。
あっけなく数日で手元を離れた作品だけど、その数日の記憶が机上の知識を画期的に変えたらしい。

細部のニュアンスまでを、作者の魂として感じ取れる。
所有するって大切!と、改めて教えられた。

所有はしなかったけど、真剣に見たこれら。



特に素晴らしい硯に沢山触れて、文人の暮らしを覗いた気がする。
何事も奥が深い。






市場に出した帰り、かわいいお花に目がいく。
柄にもない猛勉強で疲れた頭へのご褒美だ。
抱えて帰りました。