7th single楽曲解説「飛んで火にいる恋する夏の虫」編 | GAKオフィシャルブログ「Creation Theory」Powered by Ameba

ついに7th Singleが発売されました。

一年ぶりの作品リリースでございます。


CDとして世に出せるという事は幸せな事です。

ここではそれぞれの楽曲におけるセルフライナーノーツを綴っていきたいと思います。


使用した機材、楽曲の方向性、僕の音に掛ける想い等を少しでも感じていただければ幸いです。

第一回目は表題曲「飛んで火にいる恋する夏の虫」からスタート!

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「飛んで火にいる恋する夏の虫」


原曲:GAK、風麻


使用アンプ:Axe-FxⅡ XL+


        TRIAMP MKⅡ


使用ギター:
dragonfly Border 666 “GAK custom

Fender JAPAN ストラトキャスター


PRS custom 24

とにかく「メロディ・歌詞」に命を掛けた一曲。
この一年間は"メロディ"をとにかく勉強しました。

作曲自体はAメロ・Bメロが僕、サビ・Dメロは風麻くんが担当。


キーもテンポも全く異なるお互いのデモを合体させて仕上がった一曲です。


自分でもまさか合体してこのような仕上がりになるとは思いもしませんでした。


奇跡のコラボ楽曲です。まさしく偶然の産物。

アレンジは個人的には初挑戦のラテン調ロック。


今作をアレンジするにあたり様々なラテン系アーティスト・コンピレーションアルバム等を聴き込み、ニュアンス・風味を研究しました。


結果的に、自身のクリエイティビティに対する勉強にもなりました。

テンポ自体もBPM180というタイトル曲ではありそうでなかった王道の8ビート感。


ロックシーンは楽曲テンポはどんどん早くなる一方で、テンポ値200クラスのロックサウンドは当たり前の時代になったと思います。


そんな中で180というのは原点回帰・新鮮といった感触を覚えます。

全体的なサウンドはギターは控えめで、ベースが大きな割合を占めています。


まさに”ベース=土台”ですね。


ギターアンプに関しては、楽曲の8割はデジタルアンプでRECしています。


敢えてそうしたというよりは、その方がオケに馴染み自然にそうなったという経緯です。

シンセアレンジも各所には”外せない”いつもの音を散りばめていますが、やはりメインはブラスセクション(サックスなどの管楽器系)。


ブラスは打ち込みにおいて一番難しい音色だと思っています。


手元にある音源で一番馴染むであろう音色を見極め、結果的に5種類のブラスを混ぜ込み1つのパートとして成立させました。

ギターソロに関しては、派手すぎる事はせず「大人のまとまりがありつつも、少し荒ぶっている」ような感覚でまとめました。


ソロの尺も割と短めですしね。


元々は、ギターソロ手前にベースソロもあったのですがメロディーの再構築を繰り返すうちにバランスがおかしくなり泣く泣くカットしました。


ベースソロからのギターソロの流れはかなり気に入っていたのですが、そういった展開はまたいつか実現してお届け致します・・・


今回は何よりメロディーと歌詞がよく聴こえる展開を優先しました。

あと絶対外せないのがイントロ手前やサビ前で聴けるギターの”テケテケ”!!!!


これは正式には「トレモロ奏法」と言います。

あのフレーズが使われていて有名な曲といえば、やはりベンチャーズの「パイプライン」ですよね。


50年以上前の曲のフレーズですが、色褪せずなんとも心地よい耳触りです。


この楽曲には事あるごとに「テケテケテケテケ」していますw


クドイぐらいテケってます(笑)

しかしっ、ラストサビ直前だけはテケっていませんw


J-POP的解釈ですと、普通はラストにあのようなフレーズを持ってきて意外性を持たせるのが多いのですが、今回に関しては冒頭から「テケテケ推し」で曲が進んでいきます。


レコーディングは綺麗に”テケらす”ためにかなりと苦労した記憶があります・・笑


このトレモロ奏法部分だけ、ギターをPRSに変えてRECしました。

今このブログを読んでいる諸君の中で、もしギターを始めた方・始めたい方がいらっしゃったら、是非一緒にテケテケしましょう。


コードを覚えたら次はとりあえず”テケテケ”


いや、コードを押さえられなくても”テケテケ”は手軽で誰にとっても楽しい奏法です。


Let’s TEKE TEKE !


また今作から使用したドラム音源も一新しました。


CD音源において、Purple Stoneの多くの楽曲はドラムサウンドは自宅での打ち込みです。


楽曲のドラムフレーズをPCの前でマウスをポチポチクリックしながら構築しています。

ドラマーが実際に叩いて録音したものを製品にするのが本来の手法です。


もちろんそういった往年の手法にこだわる方々もいらっしゃいます。

しかし近年ではリアルなサウンドが得られるソフトウェアも身近なものになりました。


僕はデジタル技術の恩恵をフルに活用したいタイプの人間でもあり、CD音源においては音の趣味趣向がそちらの方が合っているような気がします。


Purple Stoneには正式なドラマーがいないこともあって、逆に自由にフレーズを構築できるのでそこも制作の楽しみでもあるのです。

もちろんライヴは生の音じゃないとテンションは上がりませんがね。

今回使用したドラム音源は、Naughty Seal Audioの「Perfect Drums」という海外製品で、まだ日本で使っている人は少ないのではないでしょうか?


たまたま動画サイトで製品情報を見つけ、現在のラウドロックシーンにマッチした音圧・音色に惹かれ導入致しました。


ソフト起動時の段階からパンチの有る音で、今の自分のモードにしっくりくる印象です。


少し動作は重いですが、他ソフトで補強せずともこれ一つで説得力のあるドラムサウンドが構築出来ると思います。