「群れない、慣れない、頼らない」 堀 文子 | 塾長の日記

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『群れない。慣れない。頼らない。』 堀 文子
※私個人としては“慣れない”より“馴れない”の方がニュアンスが近い気がしますが。

堀文子さんがある雑誌(「既知」新年号)で書いていた文章を転載させていただきます。

◆皆さん、褒めてくださいます。貶す方はおりません。危険なことです。
◆そして絶えず、ああ、ダメだ、無能だと思う。その無念が私の道標で、私に絵を続けさせている原動力です。満足したことはない。
◆大抵は若い時にちやほやされて、ダメにされるんです。
◆自分を堕落させるのもよくするのも自分なんだ。
◆安全な道はなるべく通らない。不安な道や未知の道を通っていくとか、獣道を選ぶとか。大通りはつまらないと思っている人間で、それがいまでも続いている。
◆いつも不安の中に身を置いて、昨日をぶち壊していくということです。ですから学ぶよりも「壊す」というのが私のやり方です。そして過ぎたことを忘れることです。
◆いつも自分を空っぽにしておくということです。
◆私には必ず不安なほうを選ぶ癖があります。そのほうが初めてのことでビックリするから元気が出ます。とにかく自分をビックリさせないとダメです。
◆「群れない、慣れない、頼らない」
◆最後の最後まで、少しでも、一ミリか二ミリでもいいから、上り坂でいたいと思います。そして惨めに死ぬのではなく、生き生きと死にたい、と思っております。



なんと孤高の人なんだろう。なんと清らかなんだろう。神々しくさえある!

爪の垢でも煎じて飲みたい気分です。



権力に阿ることなく、自由を謳歌し、いつも驚きをもって生きるということは、私もブログで言ってきたことではありますが、深さ、重さ、説得力の桁が違います。






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