以前、学校のITサポート業務に就いた時の話です。

 

その中高一貫校は、偏差値も高く、国公立大学、有名私大

への進学率もトップクラスでした。

そこに就業して2日目、私は、そこの実質、権力者に、不正ログインを要求されました。

私のような外部の人間が触ってはいけないPC。

触ってはいけない個人情報のデータ。

当然、断りました。

すると、翌日、派遣会社から連絡があり、学校からクレームがあったとのこと。頼んだ仕事をしてくれないと。

 

私は、ことの経緯を話しました。

私は、これまで、ITサポート業務をしてきて、仕事を断ったことなどありません。

断ったのは、不正ログインを要求されたからです。

私は、犯罪行為に加担しなかっただけです。

派遣会社としても、それは認められない行為ですよね?

はい、それは断って正解です。

 

で、翌日、私はその権力者に申し上げました。

私は、あのPCを触ることは一切致しません。派遣会社からも、それはお断りするようにとの指示がありました、と。

 

その後、私は、職員室で、まるで透明人間になったかのような処遇を受けました。

それは、教育現場にあるまじき、壮絶な虐めでした。

話しかけられることはなくなりました。

変更になった時間割すら与えられず。

業務に必要な情報をください、と申し上げたら。

必要な情報は、自分で入手するものだと言われました。

どのように?と尋ねましたら。

周りの先生に聞くとか、掲示板に貼ってあるでしょうと。

 

私は仕方なく、掲示板に貼られている時間割を外し、

それをコピーしました。

 

ある日、夕方、バタバタと職員室から先生が一斉にいなく

なりました。職員会議のようでした。

何も知らされていない私は、ひとり取り残されました。

何人もの生徒がやってきて。○○先生はいらっしゃい

ませんか?と尋ねてきました。

今、職員会議中です。

何時頃、戻られますか?

わからないの。ごめんなさいね。

 

私は、職員室で、まともに留守番すら、させては

もらえませんでした。

 

私は派遣会社の担当者にメールを送りました。

教育者以前に、人間性を疑わざるを得ない所業の数々、

と書いたら。

その所業について述べよと言われたので。

すべて話しました。

 

学校側は、前任者に引き続き業務を続けて欲しかったこと。

その前任者が、私が就業してからも学校に来ていて、私のID、パスワードで不正ログインし、プログラムを作成して

いたこと。

今は〇〇学校にいる前任者と連絡を取り合い、引継ぎを

しろと言われたこと。

 

担当者は絶句し、私は自宅待機という形で、その学校を離れました。

 

せめてもの救いだったのは。

その一部始終を見ていた、私と同じ日に他校から転任して

来られた先生が、最終日、帰り際に、深々と頭を下げて、

謝罪をしてくださったこと。

 

あなたに対して、この学校の先生たちがしたことは、

あってはならないことだった。

大変申し訳ありませんでした、と。

 

私は、これまでも、職場で理不尽な思いをするたびに、

思っていました。

誰も見ていなくても、お天道様は、しっかり見ていて。

いつか、その報いを受けるのだろうと。

 

外部の人間が触ってはいけないPCへの不正ログイン強要。

もし、個人データが流出でもしたなら、権力者は言うの

でしょう。

外部の人間が、IDとパスワードを不正に入手して、勝手に

持ち出したのだと。

 

これまでにデータ流出など、社会で起きた出来事は、

こういった職場でのモラルや、セキュリティー意識の

低さから、起きている可能性もあるのだということを

知りました。

GIGAスクール構想によって、一人一台のPCが付与される

ようになり、そのサポートを担う人材は派遣されています。任期は1年。このシステム自体に無理があると思います。

 

頼めば、不正ログインだろうと、ハイハイと言うことを

聞いてくれる若い男性派遣さんを手放したくなかったん

でしょう。

 

あいつ、言うこと聞かないから、シカトしようぜ。

はいっ!!

あ~、言うこと聞いちゃうんですね~、先生たち。

 

いくら生徒の偏差値が高い学校でも、先生たちの人間性

偏差値は、とっても低い学校でした。