ダークギャザリング(1期)
★★★★☆
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あらすじ
生まれつき霊を引き寄せてしまう螢多朗(けいたろう)は、過去に幼馴染の詠子とともに霊障の呪いに巻き込まれ、周囲を傷つけることを恐れて霊からも社会からも逃げる生活を送っていた。
大学入学を切っ掛けに社会復帰の足掛かりとして家庭教師のアルバイトを始めたところ、詠子の従姉妹でもあるIQ160を超える少女・夜宵と出会う。夜宵もまた、過去に「空亡」と名付けた悪霊に母を奪われ、手掛かりを求めて悪霊を収集していた。
霊媒体質から逃げた螢多朗だが逆に立ち向かう夜宵と触れ合う中で、大切な女性となった詠子と二人で呪いを解くためにも夜宵の悪霊蟲毒(ダークギャザリング)に協力することになる。
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アマプラで視聴。2クールぶち抜き。
出来の悪いホラーアニメと思ってたら、
わりとちゃんとしてて面白かった。
あらすじに在るとおり、基本的なムーブは夜宵ちゃんの母親を連れ去ったボス悪霊を探すための悪霊招集。一応は1~2話完結ものだが、ボスを倒すための悪霊収集という前提と、けいたろうの成長&詠子と2人で患ってる呪いの除去という目的がしっかりとあるため、区切られてるようでちゃんと繋がってるのが良い。
あと夜宵ちゃんによる悪霊の収集方法、そしてその主従関係とシステムが斬新で面白かった。基本はオカルトの域を出ないが、人形に悪霊を閉じ込め、対象となる人間の体の一部(爪とか髪とか)をその人形に同梱させることで、ダメージを負ってもその人形が肩代わりしてくれるシステムとなっている(限度はある)。
このシステムがあるため、人形に封印され夜宵ちゃんの部屋で一緒に暮らす悪霊達は、夜宵ちゃんに手出しできないことになってる。最初こそ演じてる声優に違和感があった夜宵ちゃんも、目的遂行のために悪霊相手だろうと冷徹に務めるキャラもあってか徐々に「しっくりくる」と思えるようになった。
でもって中盤にあった「卒業生」制度。これもまた面白い。
要はボスを倒すために収集している悪霊達は、まだまだヒヨっ子の悪霊達ですよと。ある程度悪霊が部屋に溜まった段階で、バトルロワイヤルを開始。生き残った悪霊1人を「卒業生」と名付け、ボス討伐のための選抜チームの1人とするシステムである。なんかこういうちょっとした面白要素がちょいちょいあるのよねこのアニメ。
で、このアニメ最大のポイント
ナレーション:中村 義洋
だろう。この中村さん、アニメでは冒頭の語りと次回予告などを担当しているが、普段は映画監督。そして実はこの人、僕がシリーズ全作品を網羅している「ほんとにあった!呪いのビデオ」シリーズのナレーションも勤める人物なのだ。(というかこのアニメを見始めた前日、偶然にも最新作である104を見たばかりであった)
さすがに呪いのビデオシリーズで御馴染みの「おわかりいただけただろうか」は聞けないが、その冷たく乾いた声でこのアニメのホラー的要素を何倍にもブーストさせている。わかります?いかにもな声ではなく、無味無臭、無関心な声質で淡々と語ってくるんですわ…アニメの作画とはちょいと逸脱したそのギャップが、なんとも雰囲気がある。
作画的にはTHE アニメなんだが、ちゃんと怖い!w
子供にはあまり見せちゃいけないと思いまする。
