異世界薬局
★★★★☆
アマプラで視聴。
最近見てなかった異世界モノを久々に。
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あらすじ(wikiより)
薬学研究に勤しむ日本の若き主人公(薬谷完治)は、志半ばで過労死して宮廷薬師見習いのファルマとして転生する。ファルマは医学が未発達な世界で、転生前の知識と転生後に手に入れたチート能力を活かして多くの人々を救おうと奮闘する。
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異世界+主人公が初めからチート
というよくある組み合わせながら、今作は「薬学」をテーマにした変わった作風。最近は「異世界×冒険」といった設定が溢れすぎていて、他の作品との差別化を図るなら相当なストーリー&キャラクターが求められる。もしくは今作のように「異世界×他の何か」になったり。
この異世界薬局、当初は主人公が薬局を開いてほのぼのと異世界でがんばります風だと予想していたんだけども、ちゃーんとストーリー性あるし展開も起伏に富んでるし、普通に見ていて楽しいアニメでござんした。主人公ファルマのキャラクターから、どことなく「無職転生」が思い出される(無職転生、2期やるってよ)。
良かった点としては、
・薬学の基本的な知識を紹介してくれる
・父が意外と重要人物
こんなところですかね。
うる覚えだけども、ファルマは自分が構造を理解している物質を右手で生成し、それを左手で触れることで消去できる能力を持っている。H×Hのコルトピ×ヒロアカの八百万ちゃんみたいな感じっすね。
加えて、片目で患者を見ただけでその人物がどの箇所を患ってるかを把握でき、頭の中で病名&処置法クイズをして正解すると、その箇所が白く光るという…「神眼」といわれるアホみたいな能力をもってる。
正直最初、この能力の設定がチープだなと思ったんだけど、本物の医者だって症状を見ただけで100%病気と処置法を断言できるわけじゃないし、「医学、薬学の世界ではそういうもんなのかな」と無理矢理納得。
ストーリーに関しては言うことなし。
皇帝を結核から救った件を皮切りに、前世からの夢であった自分の薬局を開業、経営に悪戦苦闘しながらも成長を遂げていく。コスメを軸とした子会社の設立や、異世界薬局の商品を扱う提携薬局、そして最後には黒死病(ペスト菌)を利用したテロリストと戦うなどなど、めちゃめちゃ良いスピード感&ストーリーの濃密具合なのだ。病気と薬がメインのため、ラスボスであるカミュとの対峙シーンがわずか数分で終わるあっさり具合もGOOD。
個人的にはピエールを救い提携薬局とする第8話が神回だった(めっちゃええ話やで泣)。あと高貴の象徴たる父ブリュノが、薬神として生まれ変わったファルマを素直に認め、ふむふむと勉学に勤しむシーンなんかは微笑ましかったですね。
もちろん、ラストのVS黒死病編も良かった。
ペスト菌って名前は聞いたことあるけど、どういったもので、どのような経緯で人に感染し、蝕んでいくのかという基本的な知識を紹介してくれる他、このペスト菌を使ったテロという設定は、そのまま現実世界にも警鐘を鳴らしているものでは?と。
普通に有り得るでしょ
細菌兵器を使ったバイオテロって結局そういうことだし、今作は小動物を利用して王国全土に感染を広めようとしてたけど、大都市で水道管等に混入されたらその段階で壊滅する。はい、無駄に恐怖を煽られた次第でございます^^;
といった具合に、面白いアニメだったな~と関心しつつも、謎に色々と考えさせられたわけであります。
現状まだ2期の予定はないけども、
原作ではその後もちゃーんと描かれてるため、これは期待したい。


