ガンニバル(シーズン1)
★★★★☆
Disney+で視聴。
(Disney+独占配信とのこと)
漫画が原作のサバイバル、スリラードラマ。
主演は柳楽優弥、吉岡里帆。
シーズン1は全7話で構成されており回によって放送時間が異なるが、5~6時間というボリュームである。
あらすじ
主人公の阿川大悟(柳楽優弥)がとある山間の村【供花村】の駐在として赴任。妻の有希(吉岡里帆)と娘ましろと共に、過去に大悟が起こした事件を忘れる?ために供花村で再スタートを図ろうとする。ちなみに娘ましろはこの事件の余波で言葉を無くしている。
赴任当初こそ暖かく歓迎される大悟だったが、前任の駐在であった狩野が謎に失踪していたことで疑念を抱くようになる。村では【後藤家】と呼ばれる一族が絶大な権力を擁しており、この後藤家の頭首であった後藤銀(お婆ちゃん)が遺体で発見されたことを皮切りに、大悟とその家族は様々な事件に巻き込まれていく。的なお話。
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気になった点
(ネタバレ有)
まず柳楽優弥。いいキャラっすねぇ。
家族(ましろ)の問題を抱えながら、後藤家と村の住人が巻き起こす事件に基本はずっと振り回されているのだが、警察官としての毅然たる振る舞いを決して曲げることなく、ヤンキーみたいなオラオラ口調&態度で理不尽な村社会に体当たりしていたのがGOODだった。
そして吉岡里穂。設定上ほぼすっぴん+田舎っぽい地味な服装、なのにあのレヴェルは…反則である。今作ではそんな容姿とは裏腹に、大悟を支える強めの妻役を演じていてこのギャップもなかなか良かった。
で、後藤家である。
簡単に言うと、供花村は土壌的に農業に適していない地で、後藤一族が林業で一時代を築き絶大な権力を持っている。加えて、この後藤一族には秘密があった。
ネタバレだが、「あの人」に食わせるために戸籍のない子供が必要で、後藤家の元当主、銀は村唯一の助産師という肩書きを利用して、村で生まれる赤ん坊を「死産した」と偽って定期的に略奪。一定の年齢(3歳前後?)まで家畜として育て、年に1度祭りの時期に「あの人」に食わせるために奉納していた、という胸糞展開。
「あの人」というのは、齢70前後の2mはあるだろう大男で、幼少期に狂い病?を患って凶暴化した、まぁ怪物みたいなやーつである。
ただ、後藤家の歴史がどうあれこの国は法治国家だし…序盤に「俺たちには国のルールは通用しない」と言ってるたモブがいたが、「んなわけあるかw」と普通に思ったよ…。後藤家もなんかヤクザ組のような強面ばかり揃ってるとはいえ、結局のところ普段は林業をやり、裏で「あの人」にささげるために子供を攫うイカれた犯罪者集団なだけである。そもそも「後藤家として恐れられ」ってただの一般家庭とちゃいますのん?と。(僕の感想です)
原作がどうかは知らないけど、だからこそ大悟は「自分は絶対に間違っていない」と強気の姿勢を堅持し続けられたのだろう。上にも書いたけどこのイカれた集団に断固として立ち向かう大悟の姿勢(しかもヤンキー口調でw)、これ1つでガンニバルを見るのに十分な価値がありそう。
ところで、後藤恵介を演じた笠松将って俳優なんだが(よく知らない)、綾○GOの上位互換みたいな俳優で普通に良い味出してた。いるじゃないすか、善人役でも悪人役でも高次元にこなせそうな人。この人はまさにそんな感じ。
今作での立ち位置も、後藤家の次期当主にして「あの人」に子供を奉納する主犯格という、まごうことなき悪役なんだけど、大悟のことを助ける等どこか正義感溢れた側面もある、超絶むずかしい役を演じている。どんな映画でも使えそうな人だなー。
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残念ながら、完結すると思ってみていたら、単なる「シーズン1終了」であることが判明(予習不足)。
なんとなく今年中に続編が配信されそうな感じだが、有識者の間ではシーズン2が始まったとしても完結はしないとのこと。なんでもシーズン1は漫画でいうところの30%ほどしか進んでいないらしい。