【映画】ONE PIECE FILM 【RED】 | 別冊! LGdS

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FORZA INTER

 

ONE PIECE FILM 【RED】

★★☆☆☆

 

アマプラに上がってたので視聴。

ワンピースの映画としては15作目。

 

予め言っておきますが、わたくし、日本国民としては珍しくワンピースを読んでおりません。アラバスタ編?とかマリンフォード頂上決戦編?らへんのアニメをちょっとかじってる程度です。

 

あらすじ(wikiより)

音楽の島「エレジア」。この島で、一人の歌手のライブが開催されようとしていた。その歌手の名前はウタ。彼女はこれまで素性を隠したまま歌を発信していたが、その類まれなる歌声は「別次元」と称され、世界中の人々を魅了していた。そのウタが初めて公の場に姿を見せてライブを行うということで、エレジアのライブ会場にはファンの大観衆が集結し、麦わらの一味も来ていた。そして、遂にウタがステージに姿を現し、ライブが開幕する。

 

1曲目の終了後、突如クラゲ海賊団がステージに降り立ち、ウタを誘拐しようとする。だが、その直後にルフィがステージに降り立ち、ウタに駆け寄り親しげに声をかけた。ウタはルフィだと気付き、二人は再会を喜ぶ。ルフィとウタは、幼少期にフーシャ村で共に過ごした幼馴染みだったのだ。

 

さらに、ウタがシャンクスの娘であることをルフィが話したことで、会場中が騒然となる。それを聞いたクラゲ海賊団は、シャンクスの弱点だと考えて改めてウタを誘拐しようとするが、そこへ突如同じウタを狙うビッグマム海賊団のオーブンとブリュレが乱入し、会場は戦場と化す。最初は心配するルフィ達だったが、ウタは2曲目を歌いながら不思議な能力を操り、瞬く間に海賊を拘束してしまう。その後、ウタはルフィと仲間たちを歓迎し、その不思議な能力でもてなす。

 

この時、世界中の人を幸せにするためのウタの大きな「計画」が既に始まっていた。そして同じころ、世界政府や海軍がウタの能力を危険視し、彼女の討伐に動き始めていた。

 

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ここからネタバレ有

 

結論から言いますと、ウタの能力ってのは自分の歌声を聴いた者を眠らせ、ウタの作った仮想空間に閉じ込める?というもの(ウタウタの実の能力)。この能力はウタが疲れて眠れば解除されるが、ウタは配信などを通して全人類を仮想空間に閉じ込め、永遠に仮想空間で幸せに暮らさせるという計画があった。

 

ネズキノコという致死性の不眠薬を食べて、全人類を閉じ込めた後に自分は死ぬ。眠れば能力は解除されるが、死ねば能力は解除されずに永遠に仮想空間を維持できる、というわけ。

 

ルフィ達は仮想空間で、シャンクス率いる赤髪海賊団と海軍は現実世界でウタの計画を止めようと動くわけだが…

 

映画として、

まぁツッコミどころが多い。

 

まずウタというかAdoですね。

ごめんなさい、さすがにクドい

 

ウチの娘もAdoの歌はよく聴きますし、すんげー歌声の人だなって個人的にも思いますが、序盤から終盤にかけて何かある度にAdoの歌歌歌歌…ミュージカル映画か!あまりにもAdo推しが強すぎて、「もうええて…」と小声でツッコミを入れてしまいました。

 

あと計画に至ったであろう

ウタの動機もなんかおかしい。

 

①もともとウタは、シャンクス達と共に冒険していた女の子で、歌が大好きだった。

②エレジアに訪問した際に、シャンクスに「歌手になれるチャンスだし、ここにいていいんだぞ?」と言われるが「わたしはシャンクス達と一緒がいい!」と拒否し、シャンクスは「わかった」と言っている。

③しかしその後、ウタの歌に反応したトットムジカ(魔王?)が暴走し、エレジアを崩壊させてしまう。生き残ったのは赤髪海賊団のほか、ウタとゴードンの2人だけだった。

④トットムジカはとりあえずシャンクスが倒し封印。ゴードンに「エレジアを崩壊させたのは俺たちってことにしてくれ。ウタが真実を知ったらかわいそうだ」とウソを言い、「これから海軍にこれまでより一層追われる身となりウタを危険に晒すことになるので、ウタの面倒を見て立派な歌手に育ててくれ」とゴードンに頼み、ウタに何も言わずにシャンクス達は島を去る。

⑤ウタは自分が見捨てられたと思い、ご乱心。今作のようにあらぬ方向へ。

 

 

うん、④にご都合主義が見えるね。

ウタを悪者にするために後から付け加えた感が強い。

 

真実を知ったらウタがかわいそうなので、俺たちがやったとウソをついてウタを守ろうとした?

 

どうせウソをつくなら、シャンクス達が来島中に偶然にもトットムジカが出現したってことにして、シャンクス達が封印しました→原因を追究したい政府や海軍には「俺たちがやった」ことにする→俺たちといたら危険なので、ここでゴードンのもと歌手を目指してほしいとちゃーんとウタに説明しとけば、こんなことにはならなかったのでは?と普通に思った。

 

フィナーレも納得できない。

そもそも現実と仮想空間でトットムジカを同時に倒せば、仮想空間に閉じ込められた人々は元に戻れるという設定だったのが、ウタを死なすためになぜか元に戻れない仕様に。ゴードン曰く、「間に合わなかった…トットムジカの力に、私たちの心が飲み込まれたのだ…」

 

はぁ?

 

結局ウタは、これを飲めば助かるという薬をシャンクスから渡されるが、そんなことよりも歌ってみんなを助けなくちゃ!ってことでまた歌い始め、みんなを元に戻した後に力尽きて死亡。

 

戦闘シーンなんかも、最近のアニメに比べると低レベル。単純に、バキューン!とかチュイーン!等の音響頼みで申し訳ないが作画に迫力を感じない。同じジャンプものの鬼滅や呪術、ヒロアカなどのアニメと比べるとよくわかる。そんな微妙なレベルの戦闘シーンでも、Adoの歌をこれでもかというほど捻じ込んでくる。

 

わかりやすい敵もいないし、戦闘シーンも微妙。期待していた海軍のトップ達(黄猿、藤虎)と赤髪海賊団とのバチバチなバドルもなし、ストーリーはご都合主義で無理矢理な部分が多く、Adoの歌をクドいほど多用する…

 

これの…何が面白い…?

 

どうやらこの映画、2022年の映画興行収入ランクでトップガンや呪術を差し置いて第1位だそうです…