THE FIRST SLAM DUNK
★★★☆☆
※ネタバレあり
アマプラでレンタル
公開から3年、リバイバル上映や頑なに配信はしない等の障害があったものの、公開から3年後の8月末になりようやくアマプラでレンタル開始。ずっと見たい見たいと思っていた映画だったが、【山王戦を映像化した】との事前情報を聞き及んでおり、こうネタバレしちゃってたらアマプラで配信開始されるまで待つかな~と思ってた。
その他の情報は一切わからず、ただ山王戦(コミックでいうところの25~最終31巻)が映像化されてるんだろうなと思いながら視聴開始。
意外にも、主人公は宮城リョータだった。
思えばそうだ、スラムダンクの主人公は桜木花道だが、赤木、流川、三井と比べ、宮城リョータのバックボーンって実は原作ではあまり知られていなかった。赤木が2年になった時、ひょんと現れたそこそこできるPGであるくらいの認識しかなく、どこからやってきて中学それ以前がどうだったかとか、描かれていた記憶がない。
映画はそんな宮城リョータの過去からスタート
沖縄出身だったんですねぇ。で、父を亡くし母と兄、妹と再スタート。兄ソータとはいつもバスケで遊んでいたものの、その兄もまた後に海の事故により亡くなっている。その後、母、リョータ、妹と3人で神奈川に移り住んだというストーリー。
唐突に始まる山王戦
事前情報のとおり、本当に原作をそのまま映像化したような感じだった。作画のタッチも、原作そのままである。今じゃ4クォーター制が当たり前だけど、当時はまだ前半後半制で、そのことについてはなるべく触れないようなしようといった構成。別にそれはいいんだけど、個人的にはなんだかなーといった部分がちょいちょいある。
まず前半が大きく端折られてる部分。
原作では前半、桜木のアリウープで口火を切り、その後三井が躍動。その部分は描かれているものの、肝心の河田の弟・ミキオくんの登場シーンがカットされてる。
その他、作風を重視してか多くのお笑い要素がカットされてる。その分、宮城の回想に回してるような印象だ。板前の格好をした魚住の登場を楽しみにしてたんだが、そこもカットされてる。海南も遠めで軽く登場した程度で、台詞はない。あとはあれですかね、河田の声優が全然マッチしてない気もした。あのビジュアルであんな好青年みたいな声はしないだろと。
とはいえなんだかんだ、
音が1番気になったかな
リアルさを追及するあまり、映画単体としてみた時のインパクトがどうしても薄い。強烈なダンクの音も、山王戦で生まれた数々の名言やシーンも、全部インパクトに欠ける。
唯一ラスト3プレーくらいか
見てて鳥肌モノだったのは
その他
当時原作を読んで熱狂していたのは30代後半~40代だと思うんだけど、どうせ知ってるでしょ?原作見たことあるでしょ?という前提で作られてるシーンもチラホラあって、原作を読んでない勢を置いてけぼりにしてる部分もある。宮城が主人公なので、他を立たせてはならないのはわかるが、それでも桜木の強烈なキャラクターやシーンは絶対に必要不可欠ということで、結果として桜木のキャラクターがこの映画単体だと中途半端なモノになってるのも気になった。
フィナーレは良かったですね。
アメリカに渡った沢北が描かれていて、そこにはなんと同じくアメリカに渡ったであろう宮城の姿も。これは知らなかったなーと。
ということで、可もなく不可もなくという評価で。