2018年2月3日公開
上映時間：102分
ソ連から独立した直後のジョージアを舞台に、2人の少女の友情と成長を描くドラマ。
忘れてはならない時代を女性のまなざしで捉えて、第14回東京フィルメックスで最優秀作品賞を受賞するなど、さまざまな映画祭で評価される。
ジョージアがソ連から独立して間もない1992年の春、エカは、首都トビリシで母親と姉と暮らしていた。彼女の親友のナティアは、父親がアルコール中毒のために家庭が荒れていた。
ある日ナティアは、好意を寄せてくれる少年から弾丸入りの拳銃をプレゼントされて…
誰も幸せそうじゃなくて、狂ってるのが当たり前だからもうなんとも思わず。楽しいことがあればそれでいい。そんな気持ちでエカが一口もものを食べず、お酒を一杯くいっと飲んで、踊りを披露するところは胸を打つ。シャラホという男性商人の踊りで、彼女は一言も口をきかず、身体で「反抗」を表現している。
強い力に押さえつけられて、自由が何一つなく、感情表現が叫ぶことしかできない。その行き場を失った感情が、くっきりと影のように鋭利な影をつくる。
