[東京 30日 ロイター] 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ同じ77円後半。月末と五・十日が重なり、仲値公示にかけて78円前半に上昇したが、その後は輸出企業の売りで78円を割り込んだ。ユーロ/ドルは1.33ドル前半を中心とした取引が続き、ユーロ圏財務相会合への反応は限定的だった。 アジア時間の朝方にユーロ圏財務相会合の結果が明らかになったが、ユーロ/ドルの反応は鈍かった。
1.33ドル前半を中心とするもみあいが続き、方向感が定まらない。市場では「財務相会合の結果は物足りず、ユーロの重さは変わらない。ただ、ユーロは売り方向の材料を期待しすぎているため、逆に悪材料への反応が鈍い」(国内金融機関)との声が出ていた。 むしろ「インターバンクの資金繰り問題の方に敏感に反応する」(大手銀行)状況にあるという。
海外市場では欧州中央銀行(ECB)が不胎化オペに失敗したとの見方から、ユーロは「行って来い」の展開となったが、資金吸収の失敗は欧州の金融機関の資金繰りのひっ迫が背景とみる声が多い。「年末接近もあってとりわけドル調達圧力が強まっており、フォワードのコスト上昇からスポットでのドル調達が意識され始めている。これがユーロ/ドルの上値を重くしている」(大手銀行)。
市場参加者によると、1.33ドル割れの水準ではビッド優勢。上値では1.3400ドル付近にストップ、1.34ドル前半はオファーが観測されている。 ドル/円は、朝方はドル買いが優勢で仲値公示にかけて78.12円まで上昇。月末に五・十日が重なり、仲値でのドル需要が先行した。もっとも、仲値通過後は輸出企業の売りに押し戻される展開となり、ドルは一時77.86円まで下落した。市場では「仲値通過後は輸出企業などの売りが優勢になった。78円前後では売りニーズがあるようだ」(国内金融機関)との声があった。 ただ「売りは月末要因による一時的なもので、ドル/円の売りがトレンドになるムードはない。海外安値は遠そうだ」(国内金融機関)と、77円台後半は底堅いとの見方が多い。
ドルの77.80円付近はビッド優勢で、77円半ばから前半にかけてストップロスが観測されているという。 財務省はきょう午後7時に外国為替平衡操作の実施状況(月次ベース)を発表する。政府・日銀は10月31日に大規模なドル買い/円売り介入を実施。市場参加者の試算によると、その規模は過去最大となる7─8兆円程度に達したもようだが、市場ではその後も介入実施の公表を伴わない「隠密介入」が続いたとの見方がくすぶっている。発表数字が試算を大きく上回れば、10月31日以降も介入が続いていたとの見方が強まり、市場の思惑を呼ぶ可能性がある。 市場では「以前、一部通信社が安住財務相の発言の一部を切り取って報じたために、市場が誤解して介入期待でドルが跳ねたことがあった。このことからも、市場は常に警戒感を持っていることがわかる。10月31日以降も介入が続いていたとなれば、ドル/円のサポート要因になるだろ」(外資系証券)との声が出ている。
その一方で、「結局はドルのトレンドの方が重要。ドル/円は11月に入ってからしばらく78円近辺で止まっていたが、あの時の動きは介入警戒感というよりは、ドルが強かったということが相当効いていた。それを証明するように、2週間くらい経ってリスクオンになったらドル/円はあっさり下がった。試算を上回れば多少は介入警戒感につながるかもしれないが、影響は限界的だろう」(外銀)との見方もあり、数値がドル/円相場に及ぼす影響に関して、評価が割れる可能性がある。 (ロイターニュース 志田義寧) 【関連記事】
「この記事の著作権はロイター に帰属します。」