[東京 1日 ロイター] 帝人<3401.T>は1日、2012年3月期の連結営業利益予想を610億円から500億円に18%下方修正した。前年比では3.0%増益となる。液晶テレビやパソコンの需要減退や在庫調整で樹脂やフィルムなどの化成品の販売数量が想定を下回るほか、円高やタイの洪水による影響が収益を圧迫する。
トムソン・ロイター・エスティメーツによると、アナリスト12人が過去90日間に出した予測の平均値583億円を14.2%下回っている。
通期の売上高予想は前回の9200億円から8900億円に引き下げた。化成品については、売上高予想を2450億円から2250億円に、営業利益予想を200億円から125億円に下方修正した。会見した園部芳久CFO(最高財務責任者)は、化成品事業について「液晶テレビ関係の需要が大幅に落ち込んでいる」と説明し、回復のメドについては「ちょっと長引きそうだ。ユーザーにパネルの在庫がたまっていることもあり、今期中は目立った回復はないとみている」と語った。
帝人はタイに5工場を持つが、洪水で3工場が浸水し、操業を停止している。工場への立ち入りができないため「被害は精査できていない」(同CFO)が、今期末までは操業停止が続くとの前提で、営業利益ベースで10億円のマイナス要因を通期予想に織り込んだ。生産停止中の製品については、国内工場での代替生産や外部調達などで「ほとんどが代替可能」。被災工場の復旧費用については「かなりの部分は保険でカバーできる」とみており、特別損失は織り込んでいない。
4—9月期の連結売上高は前年同期比1.6%減の3935億円、営業利益は同0.7%増の206億円になった。営業利益の通期予想に対する進ちょく率は41%。前年同期の通期実績に対する比率42%とほぼ同水準。アラミド繊維など高機能繊維やポリエステル繊維は堅調だったが、東日本大震災の影響やエレクトロニクス関連の需要の冷え込みでPC樹脂や太陽電池向けフィルムなど化成品部門が減収・減益となり、全体の足を引っ張った。
ドル/円が前年同期の91円から82円に、ユーロ/円が121円から115円と円高に推移したことで売上高が100億円減少し、「為替の影響を除くと増収だった」(同CFO)。 通期予想の前提となる為替レートはドル/円を前回予想の81円から79円に、ユーロ/円を115円から111円に修正した。原油価格は1バレル109ドルで据え置いた。 (ロイターニュース 大林優香;編集 山川薫) 【関連記事】
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