福島県からの避難者へのコロナワクチン接種 | よこやま信一公式ブログ

福島県からの避難者へのコロナワクチン接種

緊急事態宣言による福島県への出張自粛にともない、2021年2~3月に原子力災害被災12市町村の首長と議長とのオンライン会議を続けた。この中で新型コロナウイルスワクチン接種の取扱いに関する要望が出されるようになった。これらに共通していたのは、住民票のある市町村から避難を続けている住民が、現在居住する市町村でスムーズにワクチン接種を受けられるようにして欲しいというものだ。福島県からの県外避難者は2万人を超えており、しかも北は北海道から南は沖縄県まで全国に分散している。

厚生労働省からは、災害や里帰り出産などの場合には、住民票所在地以外でワクチン接種を受けることができるとの説明があった。制度はできているので問題なしとするのはいかにも行政の対応だ。

 

福島県と協議し、避難者がスムーズにワクチン接種を受けることができるよう、2021年2月に福島県から都道府県に対し「東日本大震災における原子力災害により福島県外に避難している方の新型コロナウイルスの接種について」の依頼文を発出してもらった。

 

現行制度は、里帰り出産等で住民票所在地でのワクチン接種が困難な方々を想定したもので、住民票所在地で発行される「接種券」と居住地市町村が発行する「住所地外接種届出済証」を接種時に持参することによってワクチン接種を受けることができるものだ。原子力災害からの避難者も同様に、居住地の市町村役場に出向き「住所地外接種届出証」を発行してもらわなければならない。

そこで、「住所地外接種届出済証」の手続きを避難元自治体が行い、接種券と一緒に避難者に送付してもらうようにした。福島県では、これを受け、12市町村だけでなく県内市町村からの避難者に拡大して実施することにしているので、福島県の県内外避難者の皆さんは安心して居住地でワクチン接種を受けてもらいたい。