JR北海道対策に関する取りまとめ | よこやま信一公式ブログ

JR北海道対策に関する取りまとめ

公明党北海道開発振興委員会では、7月18日に「JR北海道対策に関する取りまとめ」を行い、17時に公表しました。内容は以下のとおりです。取りまとめの前には、北海道知事、北海道市長会、北海道町村会、北海道議会、北海道経済連合会、北海道商工会議所連合会、北海道観光振興機構、JR北海道らとともに、石井国土交通大臣に「北海道における持続的な鉄道網の確立に向けて」を要請しました。

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平成30年7月18日

公明党北海道開発振興委員会

 

JR北海道対策に関する取りまとめ

 

公明党は、昨年6月に国、道、JR北海道に対して提言を行い、12月に「北海道の公共交通網の確保に向けた提案」を発表した。2030年度の北海道新幹線の札幌開業に向けては、JR北海道の経営改革を国、道、市町村をはじめ広く道民に理解してもらうことが重要と考える。そこで、北海道開発振興委員会が行ってきたヒアリングを踏まえ、JR北海道と国と地方自治体に対し次のように提案する。

 

  1. JR北海道の経営改善に向けた経営改革・意識改革の推進

JR北海道グループの経営再生の見通し」には「安全で安心だから鉄道を利用するとお客様に評価していただける鉄道サービスを提供」とある。この意識改革こそ多くの道民が期待するところである。急速な技術革新と人口減少社会に対応するには、JR北海道グループ全社を挙げて北海道に根差し北海道とともに発展する鉄道事業者として、高度なサービス事業体としての抜本的な意識改革に取り組むべきであり、不断の安全技術の進化に挑戦すべきである。また、徹底的なコスト削減のためには、計数管理の導入や民間コンサルタントによる組織改革が有効と考える。

 

  1. 収益の最大化に向けた施策の実施

 JR北海道が示した外部事業者による観光列車の運行、インバウンド観光客をターゲットにした収益拡大、空港アクセス輸送強化、北海道新幹線開業を見据えた開発・関連事業などは期待できるものであり、具体的かつ実効性のある取り組みを求める。

 その上で、国、道、市町村の地域振興施策には積極的に連携してもらいたい。例えば、北海道ボールパーク構想と連携した収益向上の取り組みやサイクルトレインの導入、国で定めた観光周遊ルートの活用などである。

 とりわけ、観光周遊ルートの活用のために、富良野‐新得間は、将来にわたる北海道観光の資源であり、復旧を図るべきである。また、狩勝峠の絶景は周遊観光の魅力であり、鉄路敷設とその後の保線の歴史は、魅力に富んだ物語りがあり鉄道ファンに限らず、将来にわたり国内外の観光客を惹きつけるポテンシャルが有ると考える。

 

  1. 国、地方自治体による支援

  1. 維持困難線区については、道の交通政策総合指針を踏まえ、JR北海道の徹底した経営努力を前提に、国の実効ある支援とともに地方自治体も可能な限りの支援を行いつつ、将来にわたって持続可能な公共交通体系を模索すること。

  2. 老朽化した施設の更新など、安全投資に必要な当面の対策への支援制度を積極的に検討すること。

  3. 国家的基盤である青函トンネルの重要性や貨物列車の運行割合が高いという北海道の特殊性を踏まえた対策を講ずること。