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映画横丁758番地

生きているうちに一度は(何度でも)観ておきたい映画について、変幻自在・巧拙緻雑・玉石混淆で書いています。

タイトルの『胸に輝く星』とは、もちろん保安官の「胸に輝く星」、

つまり保安官バッジのことを言っています。

原題の「The Tin Star」も、直訳すれば「ブリキの星」ほどの

意味合いになるようです。

 

日本語では一律に「保安官」としている役職も、実際には数多の

呼び方や役割に分かれて一律ではないようですが、映画作品を通じての

日本では、その内でも「シェリフ」と「マーシャル」が比較的よく

見聞きされているのかもしれません。

 

厳密な区別は微妙で難しいところもあるようですが、日本では一般的に

「シェリフ=地元保安官」、「マーシャル=連邦保安官」ほどの

受け止めになることが多いようです。

 

それはさておき、物語は以下のように運びます。

西部のある町の保安官事務所に、1人の髭面の男が馬の背に男の死体を

乗せてやってきました。

その男は、若い保安官に賞金首を捕えてきたと言い、賞金を要求します。

それに対して若い保安官は、賞金は死体の男が犯人であることが確認される

までは支払われないと告げ、そのため男は賞金が届くまでその町に留まる

ことになります。

そして、男は拳銃さばきのあまり得意でない若い保安官に指南を行なったり

しながら、賞金の到着を待つのでした。

 

ちなみに、ここで描かれる「若い保安官」は「シェリフ」です。

 

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「胸に輝く星」 1957年 監督:アンソニー・マン/  

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 左から)アンソニー・パーキンス/ヘンリー・フォンダ/

 

この町で賞金を待つことになる男に、

1956年『十二人の怒れる男』(監督:シドニー・ルメット/)

で、有罪の心証を強く抱いた他の陪審員たちに対して、一人冷静にさらなる

話し合いを提案する陪審員8番を演じたヘンリー・フォンダ

 

新米保安官には、

1960年『サイコ』(監督:アルフレッド・ヒッチコック/)

で、あの「ノーマン・ベイツ」を演じたアンソニー・パーキンス

 

この他に、ベッツィ・パーマージョン・マッキンタイア/など。

 

そして、悪漢役には、そうした演技では定評のあるネヴィル・ブランド/

そして、リー・ヴァン・クリーフ/

 

監督は、

1950年『ウィンチェスター銃’73』(出演:ジェームズ・スチュアート/ほか)

などのアンソニー・マン

1960年『スパルタカス』(出演:カーク・ダグラス/ほか)の当初の監督で

ありながら、主演で製作総指揮のダグラスと衝突し解任された出来事は、

その後を埋めたのがあの天才スタンリー・キューブリック/だったこともあって、

割合知られたエピソードになっているようです。

 

 

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「強盗コメディ」とも言うのでしょうか。

お話はは、とある男がアフリカ某国の大使から、博物館に収容されている大きな

ダイヤモンド「サハラの石」の奪取を依頼されるところから始まります。

仲間を集め、入念な下準備の末にダイヤを盗み出したところまでは良かった。

 

ところが、ダイヤを運んでいた仲間が警察に見つかってしまい、万事休した彼は

やむを得ずそのダイヤを飲み込んでしまった。

この仲間は、その後なんとか救出されたものの、「サハラの石」は逮捕され

拘置された警察署の留置所に隠したという。

 

だったら、やることは一つ。

そこで数日後のこと、四人の仲間はダイヤを手に入れるため、ヘリで警察署を

襲いました。

ところがアレッ! そこには目的のダイヤはありません。

かくして「サハラの石」を行き先を探り出し、そして取り返すための

忙しい行動が始まるのでした。

 

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「ホット・ロック」 1972年 監督:ピーター・イェーツ/  

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左から)ポール・サンド/ロン・リーブマン/

    ロバート・レッドフォード/ジョージ・シーガル/

 

出演は、

1976年『大統領の陰謀』(監督:アラン・J・パクラ)

などの人気大スター・ロバート・レッドフォード

 

1966年『バージニア・ウルフなんかこわくない』(監督:マイク・ニコルズ)

では、アカデミー助演男優賞にノミネートされたジョージ・シーガル

 

1979年『ノーマ・レイ』(監督:マーティン・リット/)

などのロン・リーブマン

 

怪しさプンプンの国連大使役には、

1986年『ハートブレイク・リッジ 勝利の戦場』(韓国:クリント・イーストウッド/)

などのモーゼス・ガン

 

1966年『ローマで起った奇妙な出来事』(監督:リチャード・レスター/)

などのゼロ・モステル

 

監督は。

1968年『ブリット』(出演/スティーヴ・マックィーン/ほか)

などのピーター・イェーツ/が務めました。

 

 

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本作については、以下の説明を見つけました。

~単独犯だった犯人が罪の軽減を目的として、知人4人を共犯者に仕立てた

 冤罪事件の「八海事件」(1951年)を扱ったノンフィクション、

 正木ひろし著 『裁判官 ―人の命は権力で奪えるものか―』を原作として

 製作された~

 

さらには、

~タイトルはソ連での自白強要と粛清の惨状を告発したユダヤ人ジャーナリスト

 であるアーサー・ケストラーの同名小説からとられたものであり、冤罪事件の

 恐ろしさをリアルに描いてずさんな警察の捜査を告発し、社会派映画の

 代表的傑作となった~

 

つまり当時の原作者は、いわば「正義の弁護士」だったことになりますが、

後年になこんなことも演じました。

~とある裁判において「証拠捏造」を疑われ、そのために翌年に名誉棄損で起訴。

 それは一審、控訴審とも有罪判決で、本人は上告中の1975年、満79歳で他界した~

 

そういう意味では、本作は「思想映画」もどきの一面を有しているのかもしれません。

 

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「真昼の暗黒」 1956年 監督:今井正  

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 左から) 織田政雄/ 草薙幸二郎/

 

出演者は多彩です。

友人の証言によって殺人事件の首謀者に仕立て上げられる主人公に

草薙幸二郎

複数犯を疑う刑事から問い詰められ、仲間の4人を共犯に仕立てる

証言を殺人事件の犯人役を松山照夫

 

冤罪事件で有名な弁護士役に内藤武敏/

その他を、

左幸子山村聡菅井一郎夏川静江飯田蝶子殿山泰司山茶花究

下元勉加藤嘉中山栄二織田政雄芦田伸介織本順吉清水元

久松保夫/など、そうそうたる顔ぶれになっています。

ただ、その「そうそうぶり」は一定以上の年配者でないと実感できない

のかもしれませんが。

 

監督は、イタリア映画におけるネオ・リアリズムの影響を受けた

映画監督の一人とされる今井正/が務めました。

日本共産党員でもあり、その意味でも本作はやはり一種の「思想映画」

もどきの評価二なるのかもしれません。

 

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ジャンルとしては「戦争映画」というよりは、むしろ「戦争アクション」ほどの

イメージになりそうです。

第二次世界大戦中の1942年北大西洋、1隻のドイツ潜水艦Uボート571号が

イギリスの駆逐艦に攻撃され漂流、救難信号を発信します。

 

それを傍受したアメリカ海軍は潜水艦S-33をUボートに偽装、救援を装って

U571号を乗っ取り、ドイツ軍の最新暗号機(エニグマ)を奪取する作戦に

出ます。

しかし作戦実行中、救難信号を受けU571号の救援に駆けつけた本物のUボートに

よってS-33が撃沈され乗組員のほとんどを失ってしまいます。

 

そこでついには、敵潜水艦に取り残された副長ら数人の乗組員は、扱い慣れない

Uボート571号を駆使して、奪取した暗号機を無事本国へ持ち帰るべく、

待ち受けるドイツ軍に立ち向かっていくのでした。

 

ちなみに、その「Uボート」とは、このような説明になっています。

~Uボートは、ドイツ海軍の保有する潜水艦の総称。

 一般的には特に第一次世界大戦から第二次世界大戦の時期のものをいう~

 

もう一つ、ちなみに暗号機「エニグマ」について。

~第二次世界大戦でナチス・ドイツが用いたローター式暗号機である。

 幾つかの型がある。

 暗号機によって作成される暗号も広義にはエニグマと呼ばれる~

 

この暗号機の優秀さが、いかに連合軍側を苦しめたかについては、

2014年『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』

(監督:モルティン・ティドルム/出演:ベネディクト・カンバーバッチ/ほか)

でも、存分に描かれているところです。

 

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「U-571」 2000年 監督:ジョナサン・モストウ/  

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 ドイツ潜水艦(U-ボート)U-571

 

出演は、

2013年『ダラス・バイヤーズクラブ』(監督:ジャン・マルク・ヴァレ/)

で、痩せコケコケのエイズ患者を演じ、見事アカゲミー主演男優賞に輝いた

マシュー・マコノヒー/

 

2001年『フレイルティー 妄執』で監督業にも乗り出し、上記のマコノヒーと

父子役を組んだビル・パクストン

 

1991年『バグジー』(監督:バリー・レヴィンソン/)

で、アカデミー助演男優賞にもノミネートされた名優ハーヴェイ・カイテル

 

1988年『ハートブレイクホテル』(監督:クリス・コロンバス/)

で、あの人気歌手エリヴィス・プレスリーを演じたデヴィッド・キース

 

監督は、「ターミネーター」シリーズの

2003年『ターミネーター3』(出演:アーノルド・シュワルツェネッガー/ほか)

ジョナサン・モストウ/が務めました。

 

 

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本作は、アメリカの竜巻多発地帯を舞台として、竜巻に極限まで接近し、

危険な観測に挑む竜巻研究者夫婦とその仲間、またライバルチームとの

激烈な現場先乗り競争の姿を描いています。

 

その見どころは、なんといっても「竜巻」そのものの迫力ある描写に

尽きるのですが、そういえば、本格的に「CG」を取り入れた作品として、

公開当時のPC雑誌にも本作の特集記事があったことを思い出しました。


竜巻の観測に命を張る人々の行動がお話の中心になっていますが、そこには

ライバル・チームも登場し、先乗りを争うその駆け引きも描かれています。

そして、そのライバル・チームのやり方にいささか卑怯臭いところが

あるのは、アメリカ映画としての一種のお約束ということなのかもしれません。

 

一種の「ノンストップ・アクション」とも言えそうで、息つく間もない

お話の運びには、盛り沢山の見せ場が用意されています。

観ている側にチョイとくたびれ感もで出るほどに、盛り沢山の楽しい

サービスぶりになっています。

 

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「ツイスター」 1996年 監督:ヤン・デ・ボン/  

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  竜巻

 

出演は、竜巻博士に、

1997年『恋愛小説家』(監督:ジェームズ・L・ブルックス/)

で、アカデミー主演女優賞に輝いたヘレン・ハント

 

同じく竜巻博士の、その夫には、

1995年『アポロ13』(監督:ロン・ハワード/)

で、乗組員のひとりヘイズ宇宙飛行士を演じたビル・パクストン

いい俳優さんでしたが、2017年に61歳という若さで亡くなっています。

 

幾分の卑怯臭さも併せ持つライバル・チームのリーダー役には、

1997年『コレクター』(監督:ゲイリー・フレダー/)

などのゲイリー・エルウィス

 

博士夫妻のチーム・メンバーの一人を、

2005年『カポーティ』(監督:ベネット・ミラー/)

で、作家トルーマン・カポーティその人を演じきって、見事に

アカデミー主演男優賞に輝いたフィリップ・シーモア・ホフマン

 

同じくチーム・メンバーの一人を、

1998年『プライベート・ライアン』(監督:スティーヴン・スピルバーグ/)

で、通訳係として分隊に加わることを命令された新参兵を

演じたジェレミー・デイビス

 

監督は、前作

1994年『スピード』(出演:キアヌ・リーブス/ほか)

を監督デビュー作として、本作をそれに続く二本目の作品とした

ヤン・デ・ボン/が担当しました。

 

珍しい名前なので、ちょい調べてみると、こう案内されていました。

~オランダ出身の撮影監督、映画監督~

撮影監督としては、

1988年『ダイ。ハード』(監督:ジョン・マクティアナン/)

1989年『ブラック・レイン』(監督:リドリー・スコット/)

1989年『レッド・オクトーバーを追え!』(監督:ジョン・マクティアナン/)

1992年『氷の微笑』(監督:ポール・バーホーベン/)

などの作品に名を連ねています。

 

 

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本作については、以下のような案内を見つけましたので、ここはちゃっかり

タダ乗りしてみることにした次第です。

~来る1984年に開催予定の第23回夏季オリンピック(ロスアンゼルスオリンピック)

 に向けてのテロ対策と警備強化を名目に、カリフォルニア州政府は陸軍と合同で

 秘密裏に攻撃ヘリコプター「ザ・スペシャル」ことブルーサンダーを開発し、

 ロスアンゼルス市警察に配備した~

現在からすれば、なんとも古い時代のお話ということになります。

 

さらに続いては、 

~現在は市警察航空隊に所属するベトナム帰還兵の主人公は、州当局の意向で

 ブルーサンダーのテストパイロットに選ばれ、コンビを組む航空観測員を

 伴ったテスト飛行中に、なんと、連邦地方庁舎の一室で行なわれていた

 州政府関係者の密議を盗聴、録画してしまう~

 

陰謀が漏れたことに気が付いた陰謀側は、当然その口封じを画策することに

なります。

そこで、お話は、それぞれ協力者を含めた警察側と陰謀側両者の身体を

張ったせめぎ合いへと移っていく。

というところが本編のあらましで、ええ、結構ハデなアクション・シーンも

繰り広げられます。

 

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「ブルーサンダー」 1983年 監督:ジョン・バダム  

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  ブルーサンダーの模型

 

出演は、主人公のテストパイロット役に、

1971年『フレンチ・コネクション』(監督:ウィリアム・フリードキン/)

1975年『ジョーズ』(監督:スティーヴン・スピルバーグ/)

などで、強い印象を残したロイ・シャイダー

 

その協力者となる恋人役には、

1973年『アメリカン・グラフィティ』(監督:ジョージ・ルーカス/)

で描かれた青春群像の、そのひとりを演じたキャンディ・クラーク

 

自らが企てた陰謀に執念を燃やす軍人役に、

1971年『時計じかけのオレンジ』(監督:スタンリー・キューブリック/)

で、破天荒な暴力ぶりを発揮する若者を演じたマルコム・マクダウェル

 

1969年『ワイルドバンチ』(監督:サム・ペキンパー/)

では、強盗団の一人を演じて強烈な印象を残したウォーレン・オーツ

が、陰謀を阻止すべく立ち上がった警部役を演じています。

 

監督は、

1977年『サタデー・ナイト・フィーバー』(出演:ジョン・トラボルタ/ほか)

1995年『ニック・オブ・タイム』(出演:ジョニー・デップ/ほか)

ジョン・バデム/が担当しています。

 

 

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生涯に7回もの国替えをさせられ、“引っ越し大名”とあだ名された実在の大名・

松平直矩(なおのり/1642-1695年)をモチーフにした土橋章宏原作の

小説『引っ越し大名三千里』の映画化と紹介されています。

 

   

 小説『引っ越し大名三千里』 / モデルとなった松平直矩

 

正直を言えば、筆者は最近の日本映画からは随分と縁遠い身分なのですが

今回は、たまたま本作が録画されていたことと、それが幾分興味深い

タイトルになっていたことなどから、つい観賞することになったものです。

 

原作になった小説は未読ですので、以下の批評はあくまでも映画作品、つまり本作に

ついてのことになります。

本作についての世間の評判・評価についてはまったく存じませんが、もし好評を

得ているとするなら、ガックリの気分です。

 

まあ、分かりやすくてコミカルな映像になっていることは認めますが、その日常が

あまりに現代風でいささか辟易します。

 

たとえば、主人公の武士の髷頭。

少なくともお城務めをしている武士なら、現代サラリーマンがネクタイをするのと

同様に、髷はやっぱり整えているハズでは?

 

また「引っ越し荷物を減らすため」として、書物をボンボン焼却処分してしまう

行動は如何なものか。

錆の出た古鉄瓶でさえ売りに出すということなら、当時の書物はそれ以上に

価値があったと想像するからです。

 

ということで、筆者の「邦画無沙汰」は、また再開されそうな雲行きに

なりました。

 

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「引っ越し大名」 2019年 監督:犬童一心  

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出演陣には、

星野源/高橋一生/及川光博/松重豊/西村まさ彦/濱田岳/高畑充希

などの名が挙がっていますが、いずれも現代風な人物像となっています。

 

監督は犬童一心とされていますが、邦画に疎い筆者はよく存じません。

 

蛇足になりますが、折角ですからモデルになった大名「松平直矩」

ついても、ひとこと補足。

~五歳で家督を相続した直矩は、翌年に姫路から越後村上藩へ国替。

 成人後には転封により姫路に復帰。

 しかし、御家騒動に対する不手際を咎められて、領地を半分以下の7万石に

 減封され、豊後国日田藩に国替。

 さらに4年後には、3万石加増の上で出羽山形藩、それだけに留まらず

 そのさらに6年後には5万石加増の上で陸奥国白河藩へ移され、格式の上では

 従前の15万石に復帰したが、生涯で幾度も国替を重ねた結果、家中は多大な

 借財を負うことになり、「引っ越し大名」なるあだ名をつけられた~

 

 

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本作『デス・ウィッシュ』は、作家ブライアン・ガーフィールドが上梓した

1972年『Death Wish』を映画化したもので、しかもリメイクと説明されて

います。

はて『デス・ウィッシュ』なんて映画作品があったかしら。

とんと思い当たりませんでしたが、探っていくと、その答えは

1972年『狼よ さらば』(監督:マイケル・ウィナー/主演:チャールズ・ブロンソン/)

だとされていました。

こちらの作品は未見でしたので、リメイクと紹介されてピンとこなかったのも

無理もありません。

 

割合に分かりやすいストーリーになっていて、これは「復讐劇」あるいは

「自警主義」を肯定した作品とも受け止められそうです。

また、殺人という残虐な手段が描かれているにも関わらず、観客には一定の共感を

与えたようで、いくつかの続編も製作されました。

 

1982年『ロサンゼルス』(監督:マイケル・ウィナー/)

1985年『スーパー・マグナム』(監督:マイケル・ウィナー/)

1987年『バトルガンM-16』(監督:J・リー・トンプソン/)

1994年『狼よさらば 地獄のリベンジャー』(監督:アラン・A・ゴールドスタイン/)

主演はいずれもチャールズ・ブロンソンであり、これらはまとめて

「Death Wishシリーズ」とも「狼よさらばシリーズ」とも呼ばれるそうです。

 

さて物語は、こんな按配です。

~シカゴで妻と娘と一緒に暮らしていた穏やかな性格な外科医ポールは

 不在にした折のある夜、自宅へ押し入った三人組の強盗に妻は殺害され、

 娘は意識不明の重体になってしまう~

 

ひどい事件です。 そして、

妻の葬儀のため妻の実家を訪れたポールは、義父のこんな話を耳にします。

~警察が来るのは事件が起こった後で手遅れだ。大事なものを守るには

 自分で行動するしかない~

 

自宅に戻ったポールは捜査の進捗を確かめるために警察署を訪ねたのですが、

その壁一面に貼られた未解決事件リストの数に驚愕してしまいます。

そして、娘の容態が日に日に心配になっていく中、ポールは拳銃の練習も積み、

さらには夜間の自警活動まで始めたのですが。ある夜のこと女性を助けるために

暴漢を拳銃で撃ち殺します。

しかし、それは「明確な意思を持った行動」だったのです。

 

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「デス・ウィッシュ」 2018年 監督:イーライ・ロス  

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左から)

カミラ・モローネ/エリザベス・シュー/ブルース・ウイリス/
 

主人公の外科医役に、

1988年『ダイ・ハード』(監督:ジョン・マクティアナン/)

で、一躍大スターへの道を歩み出したブルース・ウイリス

 

その弟役に、

1987年『フルメタル・ジャケット』(監督:スタンリー・キューブリック/)

で、次第に壊れていく新兵役で強烈な印象を残したヴィンセント・ドノフリオ

 

1989年『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』(監督:ロバート・ゼメキス/)

1990年『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』(監督:ロバート・ゼメキス/)

で、主人公マーティの「未来の花嫁」ジェニファーを演じたエリザベス・シュー/が

外科医の妻役を演じています。

 

監督は、映画監督・製作者・脚本家・原案者・出演者など、八面六臂で活躍中の

イーライ・ロス/が務めました。

新世代のホラー映画監督として、注目を集めているとされているようです。

 

 

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射撃大会で優勝した際に獲得したウィンチェスターライフルを、不覚にも

奪われてしまった男が、相棒と共に行方を追い、遂には取り返すまでの

物語になっていますが、そのライフル銃の名称を作品タイトルにしている

ところがユニークです。

 

タイトルの『ウィンチェスター銃’73』とは、こう説明されています。

ウィンチェスター社はオリバー・ウィンチェスターにより創業され、

 もともとは開拓民の洋服などを販売していた企業であるが、

 1857年に武器製造工場を買収し、ニューヘイヴンアームズ社として

 ライフル銃などの武器製造を始め、レバーアクションライフルの製造権を

 取得すると、オリバーの息子・ウィリアムにより全米で販売を開始した~

 

そして、1866年に社名を「ウィンチェスター社」に改名した後、商品に

大きな改良を加えていきました。

~ヘンリーライフルに側面装填口や先台を付けるなどの改良を施した「M1866」と、

 そのさらに改良型になるセンターファイア実包が使える「M1873」によって

 人気を博した。

 特にM1873「西部を征服した銃」とも称されて名高い方~

 

この「M1873」こそが、本作タイトルになっている「ウィンチェスター銃’73」

ということになります。

当時の西部の男たちが。この銃にどれほどの憧れを抱いたのか、

本作は、そのあたりも巧みに描いています。

 

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「ウィンチェスター銃’73」 1950年 監督:アンソニー・マン  

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    ジェームズ・スチュアート/

 

1940年『フィラデルフィア物語』(監督:ジョージ¥キューカー/)

でアカデミー主演男優賞を獲得したジェームズ・スチュアート/

 

1959年『アンネの日記』(監督:ジョージ・スティーブンス/)

1965『いつか見た青い空』(監督:ガイ・グリーン/)

で二度にわたりアカデミー助演女優賞を獲得したシェリー・ウィンタース/

 

また、第二次世界大戦後の最も著名な悪役俳優の一人と評される

ダン・デュリエ/

1957年『胸に輝く星』(監督:アンソニー・マン/)などの

名脇役ジョン・マッキンタイアー/

さらには、

1972年『大いなる勇者』(監督:シドニー・ポラック/)

で山に住む男を演じたウィル・ギア/

も登場していますが、御愛嬌なのは、

1956年『ジャイアンツ』(監督:ジョージ・スティーブンス/)

などの美男俳優ロック・ハドソン/が、なんとインディアン役で

出演していたことです。

クレジット付きの出演でしたから、実質的なデビュー作品だったの

かもしれません。

 

監督は、

1954年『グレン・ミラー物語』(出演:ジェームズ・スチュアート/ほか)

のアンソニー・マン/が担当しました。

 

 

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チベットから亡命し、ブータン王国の寺院で仏教の教えを説くとある高僧の元に一通の

電報が届きます。

そこには、その高僧の師であり、晩年を海外での布教に捧げ9年前にアメリカで

亡くなった僧の「生まれ変わり」の可能性がある少年が見つかったという内容が

記されていました。

 

という経緯があって、高僧は早速アメリカに向かい、少年とのに面会を果たします。

そして、その際に高僧は少年に、仏教の開祖であるガウタマ・シッダールター(釈迦)

誕生を描いた絵本を手渡すのでした。

 

物語は、以降その「生まれ変わり」を巡る現代のお話と、若き日の釈迦が「悟りを得る」

までに体験した数多のエピソードが並行して描かれていきます。

その意味で、仏教というものに関心を持つ人には一見の価値があるように感じられます。

 

しかし、本来であれば、こうした内容の作品は、日本を含めたいわゆる「仏教国」の

スタッフによって描かれるのがベストなのでしょう。

しかし、後年の1987年『ラストエンペラー』と同様に、東洋のお話でありながら、

ここでも異教の人・イタリア人監督ベルナルド・ベルトルッチ/の手に委ねられています。

ですから、この辺は仏教国日本の一国民としても、いささか複雑な気持ちに

させられるところです。

 

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「リトル・ブッダ」 2019年 監督:ベルナルド・ベルトルッチ  

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  釈迦/キアヌ・リーブス

 

筆者が承知していた出演俳優さんは、

シッダールタ王子(釈迦)役を演じたキアヌ・リーブス/と

少年の母親役を演じたブリジッド・フォンダ/くらいでした。

テーマといい、出演陣といい、その意味では、結構渋めの構成に

なっています。

 

また、音楽を担当したのは『ラストエンペラー』でアカデミー作曲賞を

受賞し、本年亡くなった坂本竜一/(1952-2023年)。

監督は、前出のベルナルト・ベルトルッチ/が担当しました。

 

 

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