1927年に実際に起きた保険金殺人事件に触発されて、
作家ジェームズ・ケインが書いた小説『倍額保険』が原作と
なっています。
そのタイトル『倍額保険』とは、
~自動車など交通機関に比べて乗車中の危険率が低い
鉄道での死亡事故が起きた場合、通常の生命保険契約の
倍の保険金が支払われる~
という作中での設定からきています。
美貌の女性に出合い不倫に陥った保険外交員は、
その女性と一計を案じます。
~夫に『倍額保険』を掛けた上で、保険対象となる
「鉄道での死亡事故」に見せかけ夫を殺す。~
そのための変装やアリバイ工作など、殺人は周到な偽装の
もとに仕組まれ実行されます。
結果、その死は目論見通りに、単なる列車転落事故として
処理され、保険金殺人は完全に成功するはずでした。
ところが・・・・。
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「深夜の告白」 1944年 監督:ビリー・ワイルダー
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左から)フレッド・マクマレイ/バーバラ・スタンウィック/
エドワード・G・ロビンソン/
出演は、
1954年『ケイン号の反乱』(監督:エドワード・ドミトリク)
などのフレッド・マクマレイ/
1937年『ステラ・ダラス』(監督:キング・ヴィダー)
1941年『教授と美女』(監督:ハワード・ホークス)
そして本作と、合計三回ものAW主演女優賞にノミネートされた
バーバラ・スタンウィック/
年配の方なら、ひょっとしたら1965年からはじまり、日本でも
人気を博したTV作品『バークレー牧場』にも出演していたことを
思い出すかもしれません。
保険調査員を演じたのは、個性派性格俳優とも評された
エドワード・G・ロビンソン/
こちらもまた年配の方なら、
1965年『シンシナティ・キッド』(監督:ノーマン・ジュイソン)
での堂々たる貫禄を備えた老ギャンブラー役をご記憶かも
しれません。
蛇足ですが、人気探偵小説家のレイモンド・チャンドラーも
カメオ出演していたそうです。
とんと気が付いていませんでした。
本作では、ワイルダーと共同で脚本を担当しました。
監督は、
1960年『アパートの鍵貸します』(出演:ジャック・レモン/ほか)
で、アカデミー作品賞、監督賞、脚本賞を受賞し、1本の映画で
一人の人物が3つのオスカーを受賞するという史上初の快挙を
成し遂げたビリー・ワイルダー/
ちなみに、本作はアカデミー賞の
作品賞/監督賞/主演女優賞/脚本賞/撮影賞(白黒部門)/
録音賞/作曲賞/にノミネートされました。
アンティークな作品が多くて恐縮至極にございます。
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