312「身代金」→逆脅迫 | 映画横丁758番地

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生きているうちに一度は(何度でも)観ておきたい映画について、変幻自在・巧拙緻雑・玉石混淆で書いています。

元はと言えば、悪質な刑事犯罪である誘拐事件にメスを入れた

ヒット・テレビ劇だったとのことで、それを映画化したのが、

「誘拐」(1956年)で、さらに、この作品を「リメーク」したのが、

本作ということになるそうです。

前作「誘拐」も、主演にグレン・フォード/ドナ・リードなど

当時の人気スターが配されていますから、そもそも、

この「ストーリー展開」自体が、まことに映画向きになって

いるのかもしれません。

 

さて、本作では、航空会社・社長の9歳の息子が誘拐され、

犯人側からは「200万ドル」の身代金の要求があります。

事件の迅速解決を望み、犯人の要求に応じようとする父親。

それに対し、事件捜査班は

~身代金を払った挙句に子供が殺されてしまう事態~

憂慮していることを伝えます。

 

悩んだ挙句に父親は、ついに腹を固め、TVから犯人側に

呼びかけるのでした。

~この200万ドルは渡さない。お前の首に懸けた賞金にする~

犯人側に対して宣戦布告、逆脅迫に打って出たわけです。

意外な事態に犯人側には動揺が走り、お話は複雑な経緯を

辿りながら、次第に犯人グループに迫っていきます。

 

蛇足ですが、前作「誘拐」で要求された身代金は50万ドル。

本作では、それが200万ドルになっていますから、

その間のアメリカ40年には、確かな経済成長・物価上昇も

あったということになりそうです。

 

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 「身代金」  1996年 監督:ロン・ハワード
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                メル・ギブソン

 

なお、前作「誘拐」では、「犯人不明」の結末になっているそう

ですが、本作では犯人もバッチリ姿を現し、その正体を見破る

ところもサスペンスの一つになっています。

「何」で見破ることができたのかは、やはり観てのお楽しみに

した方がよさそうです。

 

出演は、父親役:メル・ギブソン/母親役:レネ・ルッソ/

刑事役:ゲイリー・シニーズ/捜査官:デルロイ・リンドー/

情婦:リリー・テイラー/犯人仲間:リーヴ・シュレイバー/

父親に因縁を持つ男:ダン・ヘダヤ/など。

 

 

アンティークな作品が多くて恐縮至極にございます。
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